【MTB ギリシャS1】Salamina EPIC#2 4日間ステージレース第2弾、平野38位、沢田39位
レース名:SALAMINA EPIC #2 by ALTER BIKE TOURS
開催日:2019年2月12日〜15日
開催地:ギリシャ・サラミナ島(サラミス島)
UCIカテゴリー:UCI-S1
シーズンオープナーとしてワールドカップを回る選手たちも利用するギリシャでのステージレースに参戦するTEAM BRIDGESTONE Cycling MTBチーム。第2シリーズとなる4日間を走った沢田時、平野星矢の両選手は、総合成績で平野38位、沢田39位でありましたが、順調に体のかかりを上げています。小林MTB監督のレポートです。
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先週のエピック1終了から中一日。どんなに良い食事もリカバリーライドも睡眠も、前レースでのダメージを除去し切れない中で、エピック2は始まった。一桁台の気温と降雨を感じる寒空の中でもサラミナ島の海のエメラルドグリーンは相変わらず自分たちのバトルをまくし立てているように見える。
コースのレイアウトは基本的に継続。出場選手の4割程度は入れ替わった。巨大メーカーのファクトリーチームやフランス代表組など有力選手が加わり、活気のあるフレッシュな選手が増えた分、レースの難易度は上がる。
いずれにしても全く余裕のない中、余計なことは一切考えられない超高負荷の中で、いかに自分を鏡で見ることができ、現状で考え得るベストパフォーマンスを発揮するか、レースへのアプローチを工夫できるか、選手の能力が暴露される。
ステージの配列と種類は前週とは異なり XCT(タイムトライアル) XCM(XCマラソン) XCC(XCショートサーキット) XCP(XCポイントtoポイント) が用意された。
*2月12日 12:00 XCT 10km
1分おきに個人がカウントダウンスタート。シフトアップによるスプロケットとチェーンの打音が海岸沿いの会場に響き渡る。
平野選手はクレバーな路面選択でスムースなスタートダッシュを決めたが、スピードを伸ばし切れない。併せてダウンヒルセクションで前の選手と詰ってしまい20秒以上の大きなタイムロス。42位でフィニッシュとなった。
沢田選手はゆっくりではあるが上がり調子。前回と同コースのXCTで、自己タイムを2分程短縮する走りを見せて38位でフィニッシュ。
*2月13日 11:00 XCM 66km
朝から寒空。今にも雨が降りそうな重い雲。こちらに来てから最も寒い日となり最高気温は8度。暴風のため体感は0度に近づいた。
主港からのパレード走行後、一斉に激坂へアタック。先頭パックが早々と飛び出し、インコーナーで集団が接触して詰る展開から始まった。
平野選手はまだ体調が安定せず、苦手な寒さも相まって、終始静かな走りとなり38位でフィニッシュ。
沢田選手は思うように先行するパックを捕まえられず前半は停滞が続くが、中盤は欧州勢と共にプッシュ。しかし、後半だけで3回ものパンクに見舞われることとなり大きくタイムロス。41位でフィニッシュとなった。
*2月14日 13:00 XCC 2km × 35分間
前週を含め初のショートサーキット。ガレ場のある高低差もある荒れたグラベルで超高速レースが展開された。試走段階でパンクのリスクも高いと判断し、タイヤのエアも慎重な調整を行った。前日に続き気温はとても低く、晴れ間はあるが海岸特有の暴風が常にあり、風の影響もあるコンディション。
スタートはやはりステージリーダーを中心に速い。トップギアが掛かり、2㎞の周回ラップは5分。集団はあっという間に一列棒状に。こうなると後方の選手は周辺のパックを利用してパンクを恐れずにプッシュするしかない。
平野選手はスタートの遅れがあったものの中盤はプッシュを繰り返し、何度も独走で前のパックを捉えるが足を使いラップダウン。41位でフィニッシュ。
沢田選手は中盤に強いプッシュを見せ、20番台の欧州勢のパックにジョイントするが最後まで攻め切れない。Fタイヤのスローパンクもあり38位でフィニッシュ。
*2月15日 12:00 XCP 32km
この遠征でのステージファイナルは、サラミナの中心市街地からゆっくりとスタート。雨の予報だが降る気配はない。タイム差の少ないトップ10ライダーが道路いっぱいに広がり、激坂でのパワーフルなダンシングからレースは始まった。
平野選手はヘルペスが発生していて本調子からは程遠いが、スタート前に決めたプラン通り最初からプッシュ。集団の20番手付近で山頂に向かうが、現状の体調を鑑みるとイーブンで走ることも難しい中で耐えての37位フィニッシュ。
沢田選手は疲労のある身体を振り絞って常に前のパックを追いかける展開。単独になるも最後までしっかりと踏み、このステージで最も順位の良い31位でフィニッシュ。
総合成績では、平野選手は38位、沢田選手は39位となった。
2月の初旬という異例の早い時期に、この強度の非常に高い2つのステージレース、延べ8日を戦った今、彼らの中には明確な答えがある。結果は結果、今遠征の成果ではない。
それぞれのスケジュールと体調を鑑みると、遠征前には不明瞭だったもの、不安だったものが、このサラミナの綺麗な海のようにクリアになっている。レースでなければ得られない貴重なデータも、強化合宿として相当大きな負荷をかけることも出来た。
そして明後日にはエピック3、遠征最後のXCO(UCI C1)を残している。チームとしては、2019シーズンの来るべきピークに照準を合わせた、今あるべきベストなレース展開を目標としている。
連日、日本からも沢山の応援をありがとうございます。
現地ファンからのサポートもあり、TEAM BRIDGESTONE Cyclingは元気にシーズンインを果たしています。引き続きの応援をよろしくお願いします。
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