【太田りゆ香港W杯2位】「レースを走るごとに目に見えて結果が出てきた」

先の2018−19ワールドカップ最終戦・香港では、世界強豪を相手に2位、銀メダルを獲得したTEAM BRIDGESTONE Cyclingの太田りゆ。

昨年10月より始まった18-19トラックシーズンを言葉通りに駆け抜けた太田。レースを重ねるごとに、一歩一歩好成績へと近づいていったという印象がありました。ワールドカップ第1戦、第2戦では、目立った結果こそなかったものの、「前年の感触とは全く違う、レースが見えて自分から動けてきたので納得している」とした太田。上がっていく実力を香港でのワールドカップでの2位で証明しました。

次に待つのは2月27日〜3月4日、ポーランドでの世界選手権。18−19年トラックシーズンを締めくくる、今年最高の舞台です。それまでの間、3週間を日本で過ごしている太田に、現在の心境を聞きました。

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Photo: More Cadence

昨年の10月からワールドカップが始まって、そのままアメリカの合宿に1ヶ月、そしてアジア選手権。たまに一週間ぐらい帰国して、あとはもうほとんど海外にいたような感じでした。

レースを走るごとに、結果が目に見えて出てきていたので、「次こそは」とやっていくのが自分の中でのモチベーション。走るほど次の目標ができていきました。連戦で、精神的に気を張り続けていたので疲れましたけど、いい意味で楽しくやっていけましたし、自分の中では良いシーズンだったかなと思います。まだ世界選手権が控えていますけど。今は、久しぶりに3週間ぐらい日本にいられるので、荷物はバラせたかなという感じです(笑)。

ワールドカップ香港での銀メダルは、周りも喜んでくれましたし、自分の中でも大きいものでした。ただ、目指しているのは東京2020オリンピックでの結果。これで喜んではいられないということは思っています。あの日だけでひと区切りをつけ、次を迎えています。

今は世界選に向けて勉強、というか、勉強しています。どの選手はどう動く、というのを動画で見て、ノートに書いています。規則的に動く選手が多いので、選手たちの特徴をまとめています。夜にそれを書いて勉強、のような感じですね。ノートに1人の選手ごとにページを作って書き込んでいます。何レースも見ていると「あのときこう動いたので、そのあとにどう動く」という規則が見えてくるので、それを頭に叩き込んでいる感じです。

反対にこの人はこういう動きをしたら負ける、という展開もあります。そういう動きが見えたときは、その選手のマークをやめ、他の人に切り替えなきゃと勉強しています。これまでは、そういった情報をレース前にブノワ(監督)に教わっていたんですが、これからは自分でも理解をした上で動かないといけないです。本格的な勉強をしているような感じです。

ケイリンは、他人と同時に走るので、誰かを使う競技でもあります。だからどう利用して、誰かを選んでちゃんとついていけるか、冷静に見極められるかというのも長所だと思うので、それもしっかりできたらなと思っています。次は世界選手権、がんばります。

太田りゆ 2018−2019 主要大会リザルト

*ワールドカップ 第1戦 2018年10月19〜21日 フランス/サン=カンタン=アン=イヴリーヌ スプリント 1/16決勝 ケイリン 2回戦 

*ワールドカップ 第2戦 2018年10月25〜28日 カナダ/ミルトン スプリント 1/16決勝 ケイリン 1回戦 

*ワールドカップ 第3戦 2018年11月30日〜12月2日 ドイツ/ベルリン スプリント 1/16決勝 ケイリン 7位

*2019トラックアジア選手権 2019年1月13日  インドネシア/ジャカルタ スプリント 8位 ケイリン 4位

*ワールドカップ 第6戦 2019年1月25〜27日 中国/香港 スプリント 1/16決勝 ケイリン 2位

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