【ツール・ド・とちぎ】最終第3ステージ/最後の逃げに乗れず

レース名:ツール・ド・とちぎ 第3ステージ 147.5km
開催日:2019年3月24日(日)
開催地:那須烏山市・JR烏山駅〜足利市・足利市総合運動公園
TEAM BRIDGESTONE Cycling出場選手: 石橋学、黒枝士揮、近谷涼、徳田優、平塚吉光、孫崎大樹

photo: Satoru KATO

ツール・ド・とちぎ、全3ステージの最終日。TEAM BRIDGESTONE Cyclingの選手の最上位は黒枝士揮の14位でした。結果的に優勝に絡んだ逃げを逃し、チームは全力で追いましたが力及ばず、届きませんでした。


(徳田)

今年で3年、3回目の開催となったツール・ド・とちぎ。最終ステージは、2つの山岳セクションを含む147.5kmのラインレースとなりました。

スタートとゴールの場所が異なる、一本の線(ライン)を引くようなコースは、周回コースとは違い地形を覚られません。攻めるタイミングも、計算ずくではなく選手としての勘が問われます。そのため予測がつきにくく、興味深いレース観戦となると言われていますがその分、さまざまな市町村を通り抜けるコース設定には、多大な調整の労力が費やされたことでしょう。

晴れた青空のもと、那須烏山市のJR烏山駅前からスタートしたレースは、総合優勝のかかる選手のいるチームが前半から攻めます。


(近谷)

この日のTEAM BRIDGESTONE Cyclingは、「第2ステージ終了時で、総合順位でUCIポイント獲得の圏外となってしまったため、攻撃的な走りでステージ優勝を狙っていました」(六峰監督)

前半31kmにある、ボーナスタイムを獲得できるポイント賞では、孫崎大樹が3位に入り、1秒のタイムを獲得。

「この3日間調子はよく、今日もチャンスを狙っています」と述べていた孫崎は、その言葉通りに果敢な走りを見せています。


(孫崎)

その後中盤にかけ逃げグループができましたが、レース後半の山岳地点手前でメイン集団が吸収。その直後に山岳の上りを利用した2選手が先行、さらにそこからベンジャミン・ダイボール選手(チーム・サプラ・サイクリング)が単独で先行します。

そのダイボール選手の加速に乗っていったのは11名の選手たち、しかしこの中に、ブリヂストン選手たちは含まれていませんでした。

調子の良さが見えていた孫崎は、この上りを15位ほどで通過。さほど離れてはいなかったようでしたが、「上りを遅れずに登れたという慢心だったのでしょうか、その後離れてしまいました」(孫崎)

レースは残すところ15kmほど。終盤に入ったところでのこの逃げを、ブリヂストン選手たちは一丸となり全力で集団を引き、前を追います。


(黒枝、孫崎、石橋)

「とにかく、チームを総動員してでも追いつかなくちゃと。ゴールスプリントに備えていた孫崎までも使って、本当に追いつくことだけを考えて、全力で追いました。とにかくやるべきことをやる、それだけでした」(石橋)

しかしゴールまでの距離は短く、力強く逃げた先頭11名は、結果優勝を争う集団となりました。その次のグループでゴールした黒枝がステージ14位、そして個人総合では31位。共にこのレースでのチーム最上位でした。

「残りの距離も短く、向かい風もあって捕まえられなかったのが残念です。ただ、うまく噛み合えば必ず結果は出ます。今日の反省を活かして、次のレースでがんばります」(黒枝)


(孫崎、石橋)

「今回は失敗しましたが、チームの対応は間違っていなかったと思います」(石橋)

「力不足で前に乗れなかったことが、個人的にも、チーム的にも大きかったですね。ただ新規メンバーでのチームとしてはまとまりはあったのかなと思います」(平塚)

「自分自身も調子よく、チャンスも頂いて。それに11人程度の小集団スプリントは僕が一番得意とする展開だったんで。

最後の集団に残っていたら十分にチャンスがあったのに、チームもそういう方針だったのに、本当に悔しいです。

ただ、途中の中間スプリントも取れていたので、自分がUCIレースでも十分に戦えるというのを感じました。そんな発見があったのは良かったです」(孫崎)


(孫崎、黒枝)

「トータルに見て、孫崎にゼッケン1を任せても、期待に応える走りをしてくれました。黒枝も昨日、勝てはしなかったけれど、大舞台で結果を残せる印象があります。2019年のチームとして、いい形でまとまっているのかなと感じられるレースではありました」(六峰監督)


(黒枝、徳田、石橋、孫崎、近谷、平塚)

【リザルト】 ツール・ド・とちぎ 第3(最終)ステージ 147.5km

1 レイモンド・クレダー (チーム右京) 3:35'27"
2 オールイス・アルベルト・アウラール・サナブリア (マトリックスパワータグ) +0:00"
3 岡 篤志 (宇都宮ブリッツェン) +0:00"
14 黒枝士揮(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +1:10
37 石橋学 (TEAM BRIDGESTONE Cycling) +1:45
38 孫崎大樹 (TEAM BRIDGESTONE Cycling) +1:45
60 徳田優(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +4:49
61 平塚吉光(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +4:49
64 近谷涼(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +6:16

個人総合
1 レイモンド・クレダー(チーム右京)6:17:33
31 黒枝士揮 +1:46
36 孫崎大樹 +2:06
54 徳田優 +5:28
58 平塚吉光 +6:22
59 近谷涼 +6:35
68 石橋学 +9:06

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