【Jプロツアー 群馬CSC交流戦】石橋が常に先頭で展開、窪木を優勝へと送り込む

Jプロツアー 群馬交流戦/石橋が常に先頭で走り続け3位に、窪木が優勝

レース名:Jプロツアー 群馬CSC交流戦 6月大会 Day-1
開催日:2019年6月15日(土)
開催地:群馬県・群馬サイクルスポーツセンター
コース長:180km
TEAM BRIDGESTONE Cycling参加選手:
今村駿介、石橋学、窪木一茂、孫崎大樹、沢田桂太郎、黒枝士揮、近谷亮、徳田優



(窪木)


6月15日、群馬県サイクルスポーツセンターで行われた、Jプロツアーの『交流戦』に参加したTEAM BRIDGESTONE Cycling。窪木一茂が優勝し、石橋学が3位となりました。

チーム一番と言われるスタミナを持つ石橋が積極的に前で展開、常に先頭で走り続け、最後に窪木へ優勝を託しました。



(石橋)


アップダウンの激しい6kmサーキットコースを30周する、コース長180km。通常100km程度のコース長である日本のレースのなかでは、200kmを超えるコース長の全日本選手権に次ぐ、距離も時間も長いレースです。

そのためブリヂストン選手たちは、そして他チーム選手たちもおそらく、2週間後に控える全日本選手権のシミュレーションとして、このレースを捉えていたことでしょう。



強い雨の中の開催となったレース序盤、10数名のグループが集団から飛び出し、そこに今村駿介、孫崎大樹の2人が乗っていました。

そこに後方から石橋を含む5名の選手が追いついて先頭グループはシャッフル、石橋を含む3名の選手がその混乱から抜け出して先行します。

そこから石橋は、常時先頭に位置し続けます。「集団に追いつかれても、さらに前に上がっていくという動きで走りました」(石橋)



(今村)


2週間後に控えた大切な大会であり、今シーズンで最も長いコースを走ることになる全日本選手権。「そのためのトレーニング大会のような位置づけでもありました」と後に語ったように石橋は、自身の体力を確認するかのように、とにかく前方で走り続けます。



(徳田、石橋)


石橋を含んだ3人の逃げは、レース中盤に集団に吸収。しかしそこから再び石橋は他の選手1名と逃げ、2名での先頭グループを形成。沢田桂太郎、徳田優を含む10名ほどの選手が先頭の2人を追走。

この追走は追いついたものの、石橋は徳田らと
協調して高いペースを保ちつづけます。



(沢田)


そのため14名となった先頭グループから少しずつ選手たちはこぼれていき、レース後半にかけて5名となり、そこで徳田らが再び石橋を含む3名の先頭集団となりました。

この間、全部で8つの周回に設けられた先頭通過の選手に与えられるスプリントポイントを石橋は5度獲得。あたかも尽きることのないような脚で、先頭を走り続けます。

「後ろの集団が、それなりに追ってきているな、とか、逃げのメンバーにみんな脚があるのかな、とか。そういう様子を見ながら走っていました」(石橋)



(今村、窪木、近谷)


ラスト3周、ここでチームブリヂストンのエースが動きました。「ラスト3周の、心臓破りの坂で渾身のアタックをしかけました」と、窪木が独走で集団から抜け出し、前を行く石橋たちに追いつきます。

そこで石橋とともに走っていた3名の選手のうち1名が後退。残り2周で石橋、窪木、ホセ・ビセンテ・トリビオ選手(マトリックスパワータグ)の3名が後方集団に30秒ほどの差で先頭となりました。

後ろの集団を牽引するのは、前のトリビオ選手を助けたいマトリックスパワータグ、なかでもフランシスコ・マンセボ選手(マトリックスパワータグ)が中心となり速度を上げてきます。



(石橋)


「マトリックスを中心に、先頭を吸収しにかかってきたので、石橋選手には『ホセじゃない、マンセボとの勝負だっ!』と、声をかけました」(窪木)

先頭を走り続けてきた石橋の脚でしたが、ここでさらに輝きを見せます。残り2周を石橋は3人の前に出て風を受け、ひたすらにペースを上げて引き続けます。

「後ろから集団が迫っていましたが、スプリントなら窪木さんが絶対勝つというのもわかっていたので、もう、とりあえず後ろの集団を追いつかせないことだけを考えて、自分は2周ぐらいをまるまる引いて。最後のスプリントに持ち込んだという感じですね」(石橋)



(石橋、窪木)


最終局面で石橋が渾身の引きで窪木を守り、勝利を狙うという構図は、昨年も同じ場所で行われていました。

"【Jプロツアー 06 群馬大会】Day2 石橋の献身、窪木2連勝ならず、悔しい2位に"
http://www.anchor-bikes.com/race/blog/2018/05/04_1153.html

このとき、窪木は勝利を逃しましたが、今回の勝ちを狙える状況、窪木は確実に勝利しました。

「最後は、ラスト250mから思いっきり気持ちよくスプリントしました」(窪木)



(左から孫崎、今村)


チームとしてはJプロツアー2連勝。4位を争うメイン集団の頭では、孫崎と今村がゴールスプリントの勝負を仕掛け、4、5位となりました。雨のなかの長距離、悪条件で選手たちの地脚と実力が問われる状況で1、2、4、5位を獲得、ブリヂストン選手たちの強さが光りました。特に、長距離での石橋は、まさに頼れる脚です。

次のレースは、年に一度の全日本チャンピオンを決定する、全日本選手権です。会場は静岡県・小山町の富士スピードウェイ。東京2020オリンピック、ロードレースのゴールとなる場所です。

「攻める走るもできるという感じで自信が付きました。自分らしい走りが出来たかなというのもあります。全日本選手権に向けて、時間もそんなにないので体調を崩さずにしっかりとという感じです」(石橋)



(中央:窪木、右:石橋)


【リザルト】2019/6/15 Jプロツアー 群馬CSC交流戦
1 窪木一茂(TEAM BRIDGESTONE Cycling)4:43:17
2 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ9+0:01
3 石橋学(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:03
4 孫崎大樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+1:06
5 今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+1:06
19 沢田桂太郎(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+6:04
-- 黒枝士揮(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF
-- 徳田優(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF
-- 近谷涼(TEAM BRIDGESTONE Cycling)DNF

最新記事

Article

前の記事へ 次の記事へ