【バンクリーグ】Round3広島/確かなレース運びでブリヂストンが勝利

バンクリーグRound3広島/確かなレース運びでブリヂストンが勝利


レース名:Bank League Round3 広島
開催日:2019年9月23日(月)
開催地:広島県・広島競輪場
TEAM BRIDGESTONE Cycling参加選手:
石橋学、黒枝 士揮、沢田桂太郎、徳田優、平塚吉光、孫崎 大樹

photo: Midori SHIMIZU

競輪のバンクでプロロードチームが争う《Bank League》バンクリーグの第3ラウンドで、TEAM BRIDGSTONE Cyclingが優勝しました。長く踏める選手とスプリントの強い選手とで、それぞれの持ち味を生かした作戦を組み勝利しています。



前回ラウンドのバンクリーグに優勝したチームブリヂストン。前回はトラック競技に出場する選手たちも多く出場しましたが、今回はロードレースをメインに活動する選手たちが出場、勝利を狙います。



各競輪場のバンクを各チーム4名の選手が同時に出走。2周ごと(一回目のみ3周後)に設けられたポイント周回で先行したチームがポイントを獲得。3ポイント先取したチームが勝利します。6チームは2リーグに分かれ、3チームごとが総当たりして勝利したチーム同士が決勝を争うルールです。

「バンクリーグでの戦い方のセオリーとして、スプリントに長けた選手がポイントを取るというのがあったんですが」と六峰監督、「今回はちょっと違って、スプリントが得意でない選手に攻撃させるという感じで動いていきました」


(平塚、石橋)


*一回戦 /対 那須ブラーゼン 出場:石橋、黒枝、沢田、孫崎

一回戦は石橋以外はスプリンターというチーム。その石橋が一周目からアタック、ブラーゼン選手と2名で先行。その速度は速く後続の6名は離れていき、最初のポイント周回では石橋と相手選手との一騎打ち。

うまくタイミングを取った石橋がポイントを奪取して、そのまま速度を落とさず走り続け、石橋の得意な長距離走へと持ち込み2ポイント目も獲得。



(石橋)


さすがに速度を落とした石橋を後ろから黒枝、孫崎がバックアップ、黒枝が3点目のポイントを獲得し、3-0でチームブリヂストンの勝利です。



(黒枝)


「自分が積極的に前半から攻撃して、追ってくるのを想定していました。実際にその展開になって、一対一になりましたが、そこは無理やりに(笑)。

2戦目と決勝に向けて、自分が脚を使ってスプリンターの脚を残しておきたかったので、それが成功して、自分としては満足できましたね」(石橋)



*二回戦 /対 広島ビクトワール 出場:黒枝、沢田、徳田、孫崎

予選2戦目は石橋に代わって徳田が出場。一方、対戦相手、広島ビクトワールのチームメンバーには、オランダのトラック選手の強豪、テオ・ボス選手(BEAT Cycling Club)が入っています。驚異的なスプリント力に備えるチームブリヂストン。1周目は選手全体で牽制しつつも速度は上がっていきます。



ポイント周回の半周前に孫崎がアタック、タイミングとスピードの絶妙な見極めは孫崎ならではの持ち味、そのままゴール切ってポイント獲得。

ポイント後に全体が緩んでゆっくりとまとまったその隙に、黒枝が最高峰から死角を突いて飛び出しそのまま2ポイント目を獲得。



(黒枝)


「ビクトワール側がインを高速で走る戦法を取ってきたので、それに外側から被せて併走してテオボス選手に蓋もできました。ただ、それで結構脚を使ったのでその仕事一発で千切れちゃったんですけど、それが先制点を取るきっかけになったなら良かったかなと思います」(徳田)



(孫崎)


そして次の周回、そのボス選手が突然仕掛けます。これを沢田が確かにチェック。
先行しようとするボス選手の後ろについて間合いを計り、最終コーナー直前で仕掛けて諦めたボス選手を後方に置き去り3ポイント目獲得。



(沢田)


「今日の目標は、強い選手をマークすることでした。テオボス選手であったり、結果を見れば、やることはちゃんとやれたかなという感じです。ただボス選手には結果としては勝ちましたけど、ダッシュで離されたのがすごい衝撃的で。3歩で離されるみたいな(笑)。勝ったようで勝ってないなと思ってます」(沢田)



*決勝 /対 シマノレーシング 出場:黒枝、沢田、平塚、孫崎


決勝は、先ラウンドに続き対シマノレーシング。スタート後にまず平塚のアタックから始まるも集団に追いつかれるも、ポイント周回の直前に孫崎がアタック。まずは1ポイントを先取します。



(左:孫崎、中央:沢田)


この時に後方では、チームの黒枝とシマノレーシングの黒枝咲哉選手(ブリヂストン黒枝の弟です)が、ともに牽制し合い2人で後方に下がっています。このために強いスプリント力を持つ『両黒枝』選手がポイント戦線から外れました。



(黒枝)


「決勝は、弟の咲哉(シマノ黒枝選手)がもがけるので、2人で睨み合っていた結果、後ろに2人とも取り残されたという。それもチームの作戦ではありましたから(笑)」(黒枝)

その後の混乱から再び平塚がアタック、さらにその動きをカバーするように孫崎が再び動き、先のようにポイント獲得を狙った孫崎を後ろから、シマノレーシングの一丸選手が仕掛けて刺し、ポイント獲得で1-1。



(中央:孫崎、右:沢田)


次のポイントに向け逃げ続ける一丸選手を、沢田が後方から2周をかけて追いあげ次のポイントを獲得。

ところが沢田はそのゴールを勝利ポイントだと誤認、スピードを落とした沢田を一丸選手が再び捉え、今度は2人は速度を落とし、トラック種目のスプリントさながらの牽制勝負へ。前は沢田。

「お互い脚を使っていたので、回復させないといけないと速度が落ち。後がけは不利なので、先行しようと一丸さんをずっと見ながら、自分が行ける距離とタイミングでもがきました」(沢田)

最終コーナーで仕掛けた沢田がゴールへハンドルを投げ3点目を獲得、ゲームに勝利しました。



(右:沢田)


「シマノとの決勝戦、スプリントの強い黒枝弟と一丸選手がいたことによって、どういう風にやろうかなと考えてはいたんですが、結果として後ろに追いやるという作戦通りでした。

この危険な選手を、後ろに追いやるというのは作戦的にも面白かったですし、もっと伝えられれば、いろんな意味で面白かったのが良かったかなと思います」(平塚)



今年から始まったバンクリーグ、TEAM BRIDGESTONE Cyclingはこれまでの3戦中2戦を勝利しています。大まかな戦い方とセオリーも身につき、またそれとは異なる形での勝利も達成できました。次のラウンドでも確かな勝利を目指します。皆様の声援を、よろしくお願いいたします。


【リザルト】バンクリーグ Rd3 広島競輪場

優勝 TEAM BRIDGSTONE Cycling
2 シマノレーシング



(六峰監督、徳田、石橋、黒枝、孫崎、平塚、沢田)



(かけられる孫崎)

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