チームパシュート予選通過、第一回戦へ【'19-'20 UCIトラックW杯第3戦香港】
2019年11月28日より行われている2019〜2020UCIワールドカップ 香港大会、チームパシュート予選に参加したTEAM BRIDGESTONE Cyclingの4選手は、4分00秒069、7位のタイムで予選を通過しました。29日(金)の午後より行われる本戦に出場します。
練習を重ねていた伊豆のバンクよりもタイムが出にくいという香港のベロドローム。予選に出場したのは今村駿介、窪木一茂、沢田桂太郎、近谷涼の4選手。まず予選を通過しないことには、2020年の東京大会への出場枠を獲得するためのUCIオリンピックポイントを稼げません。
チームブリヂストンが目標とする、2020年本大会出場に向けた最低限のラインが、この大会での予選通過です。
「今日は予選通過を狙い、コンサバティブに走る予定です。タイムとしては3分59秒前後になるのではと思います」と予選前にクレイグ・グリフィン日本トラック中距離コーチは述べました。参加する4名が出せるタイムは、日本記録である3分57秒台であることを考えると、確かに少し守りに入っている印象も受けました。
でしたが、この作戦が大きく当たりました。男子2番目の出走となったチームブリヂストン、走りを見るかぎり4選手はまとまり、先頭交代も隊列も滑らかに進行していきました。
前半はゆっくりと、しかし後半にもタイムを落とすことなくペースを刻み、出した4分00秒069というタイム。グリフィンコーチの予測タイムよりも少し遅いものでした。
しかし他国チームの走りを見ると、いくつものチームが後半にかけて失速、あるいは隊列が分裂するなど、全体でペースを保てたチームは多くありませんでした。「トレーニング時よりも空気の密度が高かった」とグリフィンコーチは言っていましたが、そのために走りにくい状況であったようです。
まだ予選通過が決定しないうちに、今日の走りの感触を選手たちに聞きました。それぞれに、その印象は異なっていました。
沢田
「あまり良くなかったです。狙ったタイムが出ていないです。確かに(隊列は)崩れてはいなかったですが、周回ごとのラップタイムがバラバラで、狙ったタイムに留められなかったので失敗という印象です」
窪木
「トレーニングも積んできたし、準備もしっかりできていたし、今できることを全部出し尽くしたと思っています。 その結果がどうなるということだけで、僕は今持てる力を全て出し切りました。あとは明日に、今日以上の結果、タイムを残す。それに尽きます」
今村
「スタート前に少々自信が持てなくなってしまい、走りながらという感じでしたが、終わってみればしっかり走れたと感じているので、そこは良かったと思います。ですが今は他チームのタイムを待ち、結果はそれ次第という形になっているのが悔しく、次はしっかりとタイムを出せるように頑張りたいと思います」
近谷
「1週間ぐらい前にチームの走り方の作戦を少し変えて、このレースで初めてトライしてみましたが、悪い感触はなかったですね。最後まで、まとまっていけましたが、もう少しタイムを上げていけると思います。今日の自分の細かいところを修正して、明日にもうひと追い込みできたらと思っています」
そして予選結果は7位。8位までが出場する第1回戦へと駒を進めたブリヂストン選手たち。その結果をグリフィンコーチは次のように振り返ります。
「今日はいい走りだったと思っています。もちろんもっと速く走ることはできるでしょうが、走り全体の運びがよかったですね。他のチームはまとまって走るのが難しいように見えましたが、その点私たちは、自分たちのペースをきっちりと保って走れ、まずは予選を通過できたことを嬉しく思っています」。
本戦となる第1回戦は、現地時間15:30〜(日本時間16:30〜)、女子、男子の順でスタートします。これに勝ち上がると、現地19:00〜(日本20:00〜)のトップ4強が戦う対戦となります。2020年に向け、ここまで残れば大きくポイントを稼げ、さらに次につながります。
選手たちの上がっていく気持ちを止めず、それをタイムとして残していくためにもぜひ、皆さまの熱い応援をブリヂストン選手たちへ、よろしくお願いいたします。応援は、選手が出し切れていない力を出すための、とても大きな後押しとなるからです。これは比喩ではなく、事実です。
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