女子スプリント/太田、初のW杯ベスト16に【'19~'20UCIトラックW杯 03香港】
11/30、'19~'20 UCIワールドカップ香港大会の女子スプリントに出場したTEAM BRIDGESTONE Cycling 太田りゆは、第1回戦を突破し、1/8決勝へと進みました。
1/8では敗れましたが太田にとって初の1回戦勝利。東京2020オリンピックのスプリント出場枠獲得のためのポイントを稼いだ大きな一歩でした。
'19-'20トラックシーズンに入り、第1戦ミンスク大会、第2戦グラスゴー大会と2戦に出場してきた太田。スプリントでのオリンピックポイントを重ねていけば2020年に2枠を獲得できますが、これまでに太田は本戦1回戦での勝利をまだ経験していません。
太田がまずW杯で成し遂げたいのは、予選200mFTT(助走付きタイムトライアル)で10秒台を出すこと、そして本戦1回戦を勝ち抜くこと。太田は先シーズンの香港大会ではケイリンで2位の表彰台を獲得しています。相性いいのイメージのあるこのバンクで、200mFTT予選を走ります。
太田の予選結果は11秒092、目標としていた10秒台は出せませんでしたが、「11秒0台というのは、決していいタイムではありませんが、このプレッシャーの中で、今できることは確実にやったのかなと思っています」(太田)
そして1回戦、太田の対戦相手は、これまでも対戦している選手。昨年10月の中国でのレースでは「2日間で5本も負けた相手です」(太田)。
スタート後、間合いを図りながら前を走る太田。太田は最終周回直前のアタックからそのまま前を譲ることなく先行ゴールを切り、初めてのW杯1回戦突破を成し遂げました。
2回戦では、一旦後方に下がり、最終周回を前に巻き返しを図りましたが届かず、ベスト8進出はなりませんでした。
しかし、まずは目標としていた1回戦突破を成し遂げた太田。そこは悔しいですが反面、W杯を3シーズン走り続け初めて、願い続けていたイメージを形にすることができました。
「去年は手も足も出なかった相手に今日、改めて臨んだんですが、スタートに立った時点で、去年は2日で5本も負けているのに、『今日は勝てる』と思える自信がありましたし、それぐらいに強気で実際に走れて結果も残せたことが、自分にはかなり大きかったかなと思います」(太田)
日本トラック短距離ヘッドコーチであるブノア・ベトゥ氏は、今日の太田の結果に対しこのように述べています。
「太田選手がやっと次の段階へ進めたと思っています。今までなかなか超えられなかった段階を、やっと超えられたことを嬉しく思っています。確かに成績でみるとあまり良くはないですが、それでもオリンピック出場枠に関わるポイント、良い点数を獲得できたと感じています」(ベトゥコーチ)
そして太田は今日のこのレースを、共に五輪出場を目指すチームブリヂストン 機材サポートの小林優香選手(Dream Seeker Racing Team)と走れたことが大きかったとも語りました。
(小林選手)
「これまでの2戦とも勝てなくて、プレッシャーがすごくて頭が痛くて。でも昨日も優香ちゃん(小林選手)と再度、自分たちのランキングを確認して『この国に勝てばいいんだね』『2人で一緒に頑張ろう』という話をしました。
これまでの2戦は1人で戦って来て、前日に部屋の中で1人で悩んできました。でも今回は優香ちゃんが一緒にいて、仲間がいるのは、かなりいい環境の中でレースができているんじゃないかなと思います。
お互い一緒にオリンピックのためにがんばって、2人で出られるようにしたいなと思います。
でも、明日のケイリンが本番です。今はちょっとホッとしている気持ちもありますが、もう切り替えて、明日のためにがんばろうと思います」(太田)
【リザルト】女子スプリント
1 LEE Wai Sze (香港)
2 HINZE Emma (ドイツ)
3 STRIKOVA Olena(ウクライナ)
1/8決勝敗退 OHTA Riyu 太田りゆ(日本)
1/8決勝敗退 KOBAYASHI Yuka 小林優香(日本)
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