●2020年チームが使う名品 -- 【ブリヂストン トラック中距離フレーム】選手たちの感想
●2020年チームが使う名品 -- 【ブリヂストン トラック中距離フレーム】選手たちの感想
東京2020オリンピックでのメダルを目指し、ブリヂストンサイクルは新たなるトラックフレームを開発してきました。オムニアム、チームパシュート、マディソンといった中距離種目のためのフレームは、そのデビュー戦となった昨年9月の全日本選手権で、4kmチームパシュートの日本記録を更新しました。
剛性、空力、重量、接地。この四つの要素をPROFORMATのシミュレーションを使って、再現し、開発を進めました。物理的な重量は間違いなくこれまでの自社トラックフレームでの最軽量。さらに空力性能なら風洞実験で、フレーム単体も研ぎ澄ませていますが、ハンドルやシートポストといったパーツまで一体と考え、全体な完成度を高めました。
これまでの自社製中距離用フレームよりも空気抵抗を削り、さらに重量も軽くなっています。しかしそれは単なる数字の要素であって、削ったのは出力の結果となるタイムです。全体から少しずつ、薄皮を削ぐように研ぎ澄ませていきました。
結果、このフレームはデビューから半年経たないうちに、チームパシュートでの日本記録を2度も更新しています。バイクの性能は、その結果が示してきています。2020年2月26日よりベルリンで開催の2020年トラック世界選手権でも、さらなるタイム、日本記録の更新を目指します。
世界のトラックレースシーンにこの中距離フレームと共に挑むブリヂストン選手たちへ、その走り心地を聞きました。
「ライバルがライバルじゃなくなる感覚」 *橋本英也
まずは『いい』という印象です。ライバルがライバルじゃなくなる感覚、格段にスムーズに走ります。スムーズというのは、上がったり下がったりするレースのスピードに合わせやすい、自分の思い通りに走れるということです。加速もいいし、レスポンスもいい。軽さと反応性に優れたフレームです。
「さらに記録を塗り替えていけると確信」 *窪木一茂
新フレームの開発が進んでいるという話を聞いた時から、新しいフレームに乗るのをワクワクして待っていました。実際に大会の直前にフレームを受け取って、ポジション出しをしている段階から、今までの乗り心地と全く違っていました。
実際にレースを走ってみると、フレームの剛性力、推進力が丁度良いバランスで、レースバイクに適したフレームだというのを認識しました。このフレームと共に、2020年もさらに記録を塗り替えていけると確信しています。
「今までだったら、回すのがキツかったギアでも回せます」 *近谷涼
簡単に言えば、自転車が進みます。この進むというのは、かけたいギアと回したい回転数とが噛み合うということです。
車体も軽くや剛性のバランスも良いので、重めのギアをかけても回せます。今までのフレームだったら、これは回すのがキツイなというギアでも回せてしまうんです。
ブリヂストンのいろんなノウハウが入っているんでしょうね。フレームの一つ一つの部品が、細部に至るまで丁寧に作られているなと思いました。「あとはエンジンががんばらなくては」という感覚です。
「浮いていると言うほどではないですが、かなり軽く進みます」 *今村駿介
今まで乗っていたフレームよりも軽くて硬さもあり、空気抵抗的にもだいぶ減っていると思います。新しい武器として戦えていると感じています。
これまで感じていた路面への粘り気というのが減り、浮いているというほどではないですが、かなり軽く進んでくれるなという印象があります。
「軽く反応もよく、剛性も高くパワーロスはありません」 *沢田桂太郎
結果が物語っていると思います。軽いので反応がよく、軽いからといって剛性も高くパワーロスがありません。今までのフレームとは別物だなと感じますし、各国の強豪たちが乗るフレームに比べても劣っていないなと感じています。
フレームは世界と戦えるレベルまで来ているので、あとは僕ら次第ですね。
2020年世界選手権、大会スケジュールは、こちらの記事↓に掲載しています
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