女子スプリント/太田は1/16決勝で敗退、スプリント出場枠を獲得できず【2020UCIトラック世界選手権】


(太田)


レース名:2020 UCI TRACK CYCLING WORLD CHAMPIONSHIP
種目:女子スプリント
開催日:2020年2月27日(木)
開催地:ドイツ/ベルリン ベロドローム
TEAM BRIDGESTONE Cycling 出場選手:太田りゆ



(小林選手、太田)


2月27日に行われた2020トラック世界選手権・女子スプリントにTEAM BRIDGESTONE Cyclingの太田りゆが出場。1/16決勝にて善戦しましたが先行され、ここでレースを終えました。機材サポートの小林優香選手(Dream Seeker Racing Team)は1/8決勝に進みましたが、ここで敗退となりました。



(太田/予選)


スプリントは、タイムトライアル方式で助走付き200mのタイムを競う予選、そして本戦は3周回を2選手による対戦式で争います。

太田は予選の200mFTT(=ハロン、助走付きタイムトライアル)を10秒901、26位でした。昨年は「11秒を切るなんて絶対に無理だと思っていた」という太田ですが、「今年は2月に入ってからは11秒台を出すことがなくなった」とまでに成長。

とはいえ、予選を通過する28名の全てが10秒台のタイム。東京2020オリンピックを直前に控えた世界選手権、全ての選手が調子を高めてきているということでしょう。ここで太田が出したタイムは彼女にとって2番目のベストタイムでした。「それで26位だったので、何も言えないという事なんですが......。」(太田)。小林選手は10秒712の18位にて予選を通過しています。



(小林選手/予選)


そして本戦の1/16決勝、太田の対戦相手となったのはケルシー・ミッチェル選手(カナダ)。スピードがあることで知られている選手で、200mFTTの世界記録保持者でもあります。そのため、どう攻めても後半のスプリントで勝ちをさらわれる展開になりがちだと言います。

そんな彼女に勝つため太田が取った戦略は、「内側から外側のフェンスに向かって追い込んでいって、最後の2コーナーでバンクから先に下ってゴールに入る」というもの。



(太田)


スタート後、イン側からミッチェル選手を寄せていく太田。ミッチェル選手の内側にピタリとつき彼女を見つめます。二人は互いに見合いながらゆっくりと周回を走り、少しずつ外側に寄っていきます。

と、そこでミッチェル選手が抜け出しました。「寄せなくてはいけなかったんですが、こちらも技術が足りずに距離を開けてしまって。その隙間の中に彼女は逃げ場を見つけて、出られてしまいました」(太田)。



そこから太田はミッチェル選手を追いますが、残り1周で追いつくことはなく、ここで太田は敗退となりました。

小林選手は1/16決勝を勝ち上がり、1/8決勝に駒を進めましたが、ここで敗退となりました。


「予選は自己ベストだったのでよかったんですけど、その後に10秒4がどんどん出ていたので、まだまだですね。1/8決勝で負けたことは悔いが残りますが、悔しさはケイリンで返します」(小林選手)



(小林選手)


世界選手権後のポイント計算を終えた正式発表を待つ必要はありますが、太田と小林選手がスプリントで上位を獲得できなかったことで、東京2020オリンピックでの女子スプリントの出場枠獲得は厳しくなりました。

「ハロン(予選)は10秒台を必ず出せるようになって、本戦での1回戦は勝てるようになり勝ち方もわかってきていました。そういった意味では、あと1年あったら、もうちょっと強くなれたのかもしれません(笑)」(太田)



(太田)

最新記事

Article

前の記事へ 次の記事へ