富士山の麓をぐるっと巡ろう【徳田優の裾野市サイクリングコース紹介】
東京2020オリンピック自転車競技ロードレースのコースの一部になっている静岡県裾野市が、サイクルツーリズムの推進を目的に、新たにサイクリングコース「すそいち40km」を設定しました。
今回、ふじのくにスポーツサポーターにも任命されている、TEAM BRIDGESTONE Cyclingを代表して徳田 優が、コースを巡りました。徳田のコメントとともに見どころを紹介していきます。
市が設定したコースは以下のマップのとおり。全長39.5kmです。スタート直後から、4kmほど富士山に向かって上っていき、そのあとは下り基調のなか市街地を巡ります。残り10kmほどが再び上り基調で、温泉施設であるヘルシーパーク裾野がゴール地点となります。コース上には、ゴール地点を合わせて6つのおすすめスポットが設定されているので、ぜひ立ち寄ってみてください。各スポットに立ち寄りながらのんびり走ると所要時間は5~6時間ほどとなります。
スタートはヘルシーパーク裾野、のちょっと手前。施設の100mほど手前に市の無料駐車エリアがあり、サイクリストも駐車OKとのこと。ここをスタートすると、いきなり平均5%ほどの上りが約3.5km続きます。まだ身体も温まっていないはずなので、けっして無理はしすぎずに。
コースとなっているパノラマロードは、車通りも多めなので、注意が必要です。天気が良ければ眼前にそびえ立つ富士山に突き進んでいくような感覚が味わえます。景色を楽しみながら、がんばって上りましょう。右手には自衛隊の東富士演習場が続くので、身体に響くような、訓練の音が聞こえることも。
上り区間が終われば、そこからはしばらく下り基調が続きます。600mほど下ると見えてくるのが、最初の立ち寄りスポットである、須山浅間神社。樹齢500余年と言われる杉の大木が出迎えてくれます。
立ち寄りスポット
【須山浅間神社】「スタート地点からは3.5kmほどダラダラとした上り基調が続くので、ちょっと休憩がてらお参りするといいと思います。古くから須山口登山道の起点となった神社とのことですが、杉の巨木が立ち並び、荘厳な雰囲気。夏場は陽射しも避けられるスポットです」(徳田)
須山浅間神社 →
http://www.fujisan-jinja.com/shizuoka/suyama_sengen/index.php
須山浅間神社を出てからは、裾野市街地方面へと進みます。スタートから12.2km地点にあるのが、地元に愛される「富士の里洋菓子店」。富士山の清流を使ったプリンや裾野市産のいちごが入ったロールケーキが名物。小腹が空いたら、軽い腹ごしらえに良さそうです。
富士の里洋菓子店 → https://ja-jp.facebook.com/fns1020
ちょうど「富士の里洋菓子店」を過ぎたあたりからコースは東名高速道路と並走したり、高速の下をくぐったりと変化の多い道が続きます。国道246号を横切ると次の立ち寄りスポットである、裾野市中央公園に到着です。
立ち寄りスポット
【裾野市中央公園】「中に入ることができる茅葺きの旧植松家住宅中は、冬は暖かくて、夏は涼しいので、ライド途中のひと休みにぴったり。少し園内を歩かないといけませんが、五竜の滝と吊橋は写真映えするスポットなので、仲間と写真を撮り合ってみるのはいかがでしょうか。観光協会横にサイクルラックが設置されています」(徳田)
裾野市中央公園 →
http://www.city.susono.shizuoka.jp/service/1/bunya/5/3197.html
中央公園を再出発し、次は同じ「滝」つながりで「偕楽園」を目指します。
いったんコースのなかで、もっとも標高が低い御殿場線の「長泉なめり駅」方面に向かい、そこから先はゴールまで上り基調になります。ゴルフ場が広がる丘陵地帯を回り、再び「裾野駅」周辺へ。大通りを一本入ったところにあるのが、知る人ぞ知るスポット、偕楽園です。
立ち寄りスポット
【偕楽園】「過去には「遊園地」と呼ばれていたそうですが、ブランコとジャングルジムがポツンとあるのがシュールです(笑)。不動の滝は、かなり近くまで行くことができますが、ビンディングシューズだと歩きづらいかもしれません。マルシェなど開催しているそうなので、そういったタイミングで立ち寄ってみると良さそうです」(徳田)
偕楽園 →
http://www.city.susono.shizuoka.jp/kanko/city_promotion/1272/9565.html
このあたりまで来ると、いよいよ終盤戦。お昼時であれば、最後の上り区間に備えて腹ごしらえをしておくのが、おすすめ。今回は、そば処 恋路亭さんにお邪魔しました。
立ち寄りスポット
【そば処 恋路亭】「ご主人は、元々しいたけ農家だったとのことで、しいたけを練りこんだお蕎麦や、肉厚なしいたけの天ぷらがおいしかったです。古民家を使ったお店の雰囲気も◎でした。お店の前に、箱根山の伏流水をくみ上げた給水スポットがあるのも、サイクリストにとっては嬉しいポイントですね」(徳田)
そば処 恋路亭 → https://www.koijitei.com/
空腹を満たしたら、あとはゴール地点のヘルシーパーク裾野を目指すのみ。上り基調の道を自分のペースで走っていきましょう。
途中、トヨタの東富士研究所から裾野市運動公園までの区間は、延期前に公表されていた東京2020オリンピック聖火リレー裾野市ルート。とくに運動公園横の道路は、左右にほとんど障害物がなく、正面に富士山の姿が望める、絶景ルートです。最後の上りを走り切ったら、ヘルシーパーク裾野に到着。そのころには、きっと汗だくになっているはずなので、温泉で汗を流してから、家路につくのはいかがでしょうか。
立ち寄りスポット
【ヘルシーパーク裾野】「サイクルラックをはじめ、工具や空気入れも貸し出してくれるBYCYCLE PITが設置されている施設です。サイクリング終わりに温泉で汗を流してもいいですし、時間がない方には無料の足湯もあります。天気が良ければ、どちらも目の前に富士山がどーんと臨めて、気持ちいいです」(徳田)
ヘルシーパーク裾野 →
https://healthypark-susono.wixsite.com/website
最後に、今回のコースを徳田優に総括してもらいました。
「全長約40kmのコースで、スタートから3.5kmぐらい上りが続き、本コースのもっとも標高の高い所に行きます。そこからは市街地へと下り基調が続き、残り15kmほどが再び上り基調。スタート地点に戻ってきます。後半の上りに備えて、序盤はがんばりすぎない方が良いかもしれません。
緩やかなアップダウンもありますし、パンチがある上り坂も現れます。ビギナーの方は飽きずに走れそうですし、しっかり走ると走りごたえがあるので、上級者も満足できるコースではないでしょうか。
終盤の裾野市運動公園横のパノラマロードは、目の前に富士山がそびえる絶景の直線路で、本コースのハイライトになっています。」(徳田)
みなさんも、富士山とオリンピックを感じながら、ぜひ走ってみてください。
ヘルシーパーク裾野の100mほど手前のこのスペースがサイクリストも駐車OKとのこと
詳細ルートはこちら → https://ridewithgps.com/routes/34839587
(写真/小野口健太、取材協力/裾野市産業部産業振興課オリンピック・パラリンピック推進室)
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