5月13日(木)〜16日(日)、連日の日本勢大活躍に湧いたトラックネイションズカップ香港大会。その中心にいたTeam Bridgestone Cyclingの選手7名にインタビューを行いました。

戦いを終え、無事帰国した選手たちは、今何を思うのか。【前編】の今日は、脇本雄太、窪木一茂、橋本英也の3選手に聞きました。

■脇本雄太選手

ー脇本選手、ネイションズカップお疲れ様でした。そして、男子スプリント2位おめでとうございます！

ありがとうございます。ケイリンでは悔しい思いをしましたが、スプリントは自分の納得するレースができました。次へつなげていきたいです。

ーコロナ渦でのレースでしたね。会場や滞在先での過ごし方はいかがでしたか。

感染防止のため非常に厳重な体制が敷かれており、今までの国際大会とはかなり勝手が異なりました。

基本的にベロドロームにいる時間以外は、ホテルの部屋から出られない。ケアルームに行ける時間も1.5時間ほどと限られていたため、その短い時間の中でいかにコンディションを整えていくかは今後の課題にしたいです。

ー滞在中の食事に関してはどうでしたか？

食事に関しても、支給されるお弁当だったため自由度が少なく、栄養の管理も難しかったです。日本から余裕を持って持参したつもりだったがそれでも足りなかったため、今後はそういった点にも配慮したいです。

ーブリヂストングループ・そして応援してくださっているファンの方々へのメッセージをお願いします。

スプリントで銀メダルを取れたのは初めてで、自分らしい走りができたと感じています。

これからは合宿でしっかり身体を仕上げてコンディションを整え、次の大会であるオリンピックまでしっかりとつなげて頑張っていきたいです。

ーお時間ありがとうございました。引き続き応援しています！

■窪木一茂選手

ー窪木選手、ネイションズカップお疲れ様でした。コロナ渦での海外遠征でしたが、いかがでしたか。

お疲れ様でした。この状況の中、そして自分自身、競輪養成所を卒業したばかりで練習も不十分だったこともあり、渡航前は不安も多かったです。しかし今回参加してみてコロナ渦の中でも感染対策をしっかりとしていれば、大会を開催することはできると実感しました。

また、参加国が少ない中ではありましたが、最後までしっかりと走りきることができました。ナショナルチームの雰囲気もとても良く、今回のネイションズカップは得るものが多かったです。

ー今回の大会では二つのメダルを獲得されましたが、一番嬉しかったのはどのレースでしたか。

スクラッチが嬉しかったです。1kmタイムトライアル決勝を走った直後でのレースだったため、疲労もありました。しかし気持ちを切り替えてリカバリーを意識し、メダルを取ることに集中して走りました。ゴール前では勝負を仕掛けて結果3位を取れたので達成感がありました。

ーチームブリヂストンの雰囲気はどうでしたか。

今回は短距離中距離問わず選手が多く、ブリヂストンチームでお互いに応援し合う、良い雰囲気が醸成されていました。

ー次の大きな山であるロードの全日本選手権に向けての意気込みを教えてください。

先日のJプロツアー群馬CSCロードレース5月大会では山本選手も優勝し、チームとしても勢いがあるため、このまま調子を上げてみんなで結束していきたいです。ブリヂストンとして日本一を奪還できるような走りをするので、応援していただけると嬉しいです。

■橋本英也選手

ー橋本選手、今回は素晴らしい結果で本当におめでとうございます。特に印象に残ったレースについて教えていただけると嬉しいです。

ありがとうございます。やはり、オリンピックに内定しているオムニアムでの優勝です。今回オリンピック前最後の大きな国際大会であるネイションズカップで優勝できたことは、オリンピックへつながる景気付けにもなり、大きな自信になりました。

ー4種目のポイントレースでは途中落車もありましたが、気持ちを切り替えて優勝できた所以を教えてください。

オムニアム前日のマディソンでは中間までは1位で調子が良かったのですが、後半は集中力が切れてしまったため3位でした。

その経験から学び、またコーチにアドバイスを受け集中力を切らさないことを意識することで落ち着いて試合に臨めたことが勝因だったと思います。

ーオリンピックへ向けてどのようにコンディションを整えていきますか。

今回のワールドカップで、国際大会へのイメージはかなり解像度高く掴めました。これからはオリンピックに照準を合わせいかに体調を整えていけるかだと思います。

そのために、1日1日のトレーニングは勿論のこと、栄養や睡眠にも注意してしっかりと整えていきたいです。

ーファンの皆様に一言

今回のネイションズカップでは今までで一番の成績を収めることが出来ました。これは皆様の日頃の応援のおかげです。現在も尚コロナという大変な状況ですが、レースを開催してくださったオーガナイザーの皆様、連盟やブリヂストンの皆様への感謝を忘れず、オリンピックに向けて集中していきたいです。ありがとうございました！

明日の【後編】は、太田りゆ、今村駿介、新山響平、兒島直樹の声をお届けします。

text: Lynn.Watanabe　photos from: http://ucitnationscup.hk/、the Cycling Association of Hong kong