勝つためには?山本哲央インタビュー【かすみがうらタイムトライアル・ロードレース】

チームブリヂストンサイクリングのJPROツアー最終戦となったかすみがうらタイムトライアル、かすみがうらロードレースでは山本哲央選手がタイムトライアルではそれまでのタイムを大幅更新して暫定トップになるも逆転を許し2位。ロードレースは終始積極的に動き、最終局面でのアタックで最後の登りを先頭で登り切るもゴール目前で1名にパスされ、こちらも2位。

今シーズンコンスタントに調子の良さを見せつつ、あと一歩で優勝を逃すリザルトが多かった山本選手。今季最後のツール・ド・おきなわ、そして来季に勝ちに行くためにどうしていけば良いのかを取材しました。プレッシャーをどう料理して力に変えていくのか、が鍵になりそうです。

第二回かすみがうらタイムトライアル

日時: 10月22日(土)13:45-15:30

距離: 3.7km×1周=3.7km

開催地: 茨城県かすみがうら市坂・田伏 特設コース

出場選手: 徳田優、沢田時、山本哲央、河野翔輝

https://jbcfroad.jp/race/189/

<リザルト>

2位/U-23ネクストリーダー 山本哲央(4'48'95)+03.19

6位 河野翔輝(4'58'97)

17位 沢田時(5'08'34)

38位 徳田優(5'26'58)

第二回かすみがうらロードレース

日時:10月23日(日)12:45-15:45

距離: 4.8km×25周=120km

開催地: 茨城県かすみがうら市坂・田伏 特設コース

出場選手: 徳田優、沢田時、山本哲央、河野翔輝

https://jbcfroad.jp/race/174/

<リザルト>

2位/U-23ネクストリーダー 山本哲央

9位 沢田時

河野翔輝(DNF)

徳田優(DNF)

「勝つためには?」山本哲央インタビュー

ーー2日間いかがでしたか?

勝ちきれなくて悔しいです。

ーータイムトライアルに関しては出し切ったという感じですか?

はい、ただもう少し機材やテクニックの面でタイムを縮めることは出来たかもしれないと思いました。タイヤはパンクのリスクを背負ってでも路面抵抗の少ないものを選んだ方が雨が降っていない今回のようなレースでは早かったと思います。

特に、テクニックの面でコーナーで少しマージンを取りすぎていたことや、レース本番の時のような攻めるブレーキングの練習もやっておくべきだったなと思います。そうした小さいところの積み重ねでタイム差が広がっていたのかもしれないので改善していきたいです。

ーーロードレースに関してはどうでしょうか。

残り1km位の平坦基調のところでアタックし、登り切ってからの最後の平坦残り300mで僕の加速が鈍くて、ホセ選手(マトリックス)に抜かれて2位という結果でした。流石でしたね。

集団が分裂しやすいコースだったので僕が後ろのグループに取り残されてしまった時は河野が何度も引き上げてアシストしてくれて、時さんもかなり自分のために動いてくれました。最後にもう少し我慢するか、周りの足をもっと削れていれば何とかなったかもというのはありますね。

ーー去年は開幕後すぐに勝利、それまでも多く勝ってきていると思いますが、今シーズンは2位3位などあと一歩のリザルトが多かったと思います。今までの勝ちパターンは?

去年優勝した群馬CSCロードレースはロングスプリントでしたが、それまでの学生の時は脚に余裕を残して独走して逃げ切り勝ちというパターンが多かったですね。

JPROツアーはレベルが高いのでタイミングが合えば勝てるし、ワンタイミング間違えば勝てません。自分が脚に余裕があって周りがないというパターンは少ないので今までの勝ちパターンが通用しないですね。

ーー最後の勝敗を分けるのはどこなんでしょう?

勝てる時は周りが見えてて、余裕がある時なんですが、なかなかJPROのレースではそう思えていないですね。

去年は焦っていて自分も勝たなきゃという感じだったのですが、アシストの仕事をしてチームの誰かが勝つのも良いなと思える部分がありました。やっぱり自分が勝った時の方が嬉しいですが、アシストとしてチームで仕事した時は上手く組み立てて勝ったという達成感があるので違った面白さがあります。

ーー去年の焦りはどこから来ていたのですか?

初年度だし結果を出さなきゃというところが大きかったと思います。ただ、アシストなど自分が勝つ以外の評価軸もあって、そこも見てくれているので今年は安心感があったのかもしれないですね。

ーー勝ちへの貪欲さという面で言うと焦りがあった時の方があった?

そうですね、焦りやプレッシャーを勝利への執着や自分の力に変えられていたのかもしれないです。

ーー来季以降勝つためにはどうすれば良いのでしょう。

来年はオリンピックの選考もあり、いろいろなプレッシャーや焦りが出てくる年になると思います。まずはそのプレッシャーに耐えられるだけの土台を練習できっちりと作って、上手く力に変えていきたいと思います。

しっかりとしたトレーニングを詰んで数値を出していけるようになれば自信も取り戻せると思うので不安はないです。来年は開幕から勝ちに貪欲にいきたいです。

ーー山本選手の優勝を待ち望んでいるファンも多いと思います、最後にファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

一年間応援して下さってありがとうございます。今シーズンは最後ツール・ド・おきなわが残っているのでそこに向けて頑張りたいと思います。来年もよろしくお願いします。

ーー期待しています。ありがとうございました。

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Text: Lynn Watanabe Photo: Satoru Kato

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