全日本選手権トラック【初日・前編】男子新生チームスプリント3位に/女子チームスプリント、太田が日本新記録47秒932を達成
全日本選手権トラック【初日・前編】男子新生チームスプリント3位に/女子チームスプリント、太田が日本新記録47秒932を達成
長迫、脇本、新山
◆ 日 程:2023年5月12日(金)〜5月15日(月)
◆ 大 会 名:第92回 全日本自転車競技選手権大会 トラックレース
◆ 開 催 地:静岡県伊豆市・伊豆ベロドローム
◆ 配信 https://www.youtube.com/live/l1QEvETSaCE
チームブリヂストンサイクリングにとって最も大事な国内レース、全日本選手権トラック。競技別の全日本チャンピオンを決める年に一度の国内選手権。パリ2024オリンピックの自転車トラック競技でメダルを狙うチーム選手にとっては、どうしても手にしておきたい国内タイトルです。
全日本トラックは、5月12日(金)から15日(月)まで4日間をかけ行われます。
【男子チームスプリント】長迫の速度、新山の踏ん張りに脇本のねばりで3位に
脇本、長迫
◆ 日 程:2023年5月12日(金)
◆ 参加選手:脇本雄太、新山響平、長迫吉拓
チームスプリントは、3名の選手が同時にスタート、250m x 3周の距離を1周ごとに先頭の選手が抜けていき、3番目選手のゴールタイムを競う短距離種目です。
チームブリヂストンは2023シーズンより男子短距離選手の所属が3名となり、男子チームスプリントに出場できるようになりました。脇本、新山、長迫の3選手がチームで出場します。

脇本、長迫、新山
ただこの3名でのチーム構成は初めてです。チームスプリントの選手として現在世界大会に出場しているのは長迫のみ、しかも長迫はネイションズカップでこの種目の優勝経験もあります。
一方の脇本と新山はケイリンが専門のため、このチームスプリントのトップレベルでの経験は少ない方。予選はいつもは1走を専門の長迫が、予選では2走を走り全体のペースをリードしました。
走りは新山と長迫との間が予定よりも少し空いたように見え、そのせいかタイムは伸びきれない45秒847で予選3位。決勝では3・4位決定戦を走ることになりました。

長迫、脇本
そして決勝では長迫が本来の1走に入り、2走に新山、3走に脇本という走順で挑みました。長迫は先のネイションズカップ・エジプト大会で3位を獲得した世界レベルの走り。そのスピードを新山が受け、脇本につなぎました。脇本はケイリンでの走りの持ち味である粘り強さを見せてタイムは45秒218、3位を獲得しました。
長迫
「まず今回、僕とチームを組んでくれてチームスプリントを走るためだけに今日ここに来てくれた脇本さんと新山に感謝しています。
そして勝利の大事さを知っているだけに、勝ちにこだわりたかったんですが。正直僕の予選での走りで、追いつくだろうと少し余裕を持ってしまったのがタイムロスとなってしまいました。1・2位決勝戦まで行けたのではないかという悔しさが残り、チームに申し訳なかったと思っています」(長迫)

新山
「予選では1走、決勝では2走と変わって、2走の方がしっくり来たんですが(長迫に)離されてしまいました。1走はギアが軽くてスカスカしてたんですが、2走はある程度ギアがかかっていたので踏んでいて気持ちよくて。3・4位決定戦をなんとか勝ち切れてよかったです(笑)」(新山)

脇本
「やっぱり250m(バンク)の走りは、250mを走り続けていないと力が使いきれませんね。体の使い方が変わるので、場数・場慣れ、経験が必要です。。。その大切さを今後、仮に僕がコーチになった時に伝えていかないといけないなと思いました。僕の中では楽しかったですし、いい経験になりました。でもチームスプリントはもういいです(笑)」(脇本)

長迫、新山、脇本
男子チームスプリント・リザルト
1 Team Rakuten K Dreams (寺崎浩平、小原佑太、太田海也)43.727
2 日本大学 (三神遼矢、邊見竜馬、伊藤京介)45.051
3 TEAM BRIDGESTONE Cycling(脇本雄太、新山響平、長迫吉拓)45.218

【女子チームスプリント】太田が再び日本記録を更新(エキシビジョン開催)
◆ 日 程:2023年5月12日(金)
◆ 参加選手:太田りゆ(エキシビジョン)
女子チームスプリントはチームから3人という要件が満たせないため、太田は別チームの選手とチームを組み、エキシビジョンレースとしての開催となりました。

太田、佐藤選手、酒井選手
太田は2走を担当、1走の酒井亜樹選手を追う形で走って交代のタイミングもほぼピタリ。3走の佐藤水菜選手はその速度をさらに加速させ、フィニッシュタイムは47秒932。これまでの日本記録、太田もその一員であった記録48秒074をさらに更新しました。
側から見ていると、そんな絶妙なタイミングの走りでしたが、太田本人はこうコメントしています。

佐藤選手、太田
「もう亜樹ちゃん(1走の酒井亜樹選手)が速くて。私はただ亜樹ちゃんを追いかけて、自分の走る番の時はチームのために我慢するというだけでした。自分としてはまだまだしなくてはいけないことがたくさん見えました。
この競技には、大きな可能性が見えました。今度もチームスプリントに出場できるのであれば、それに対応できるように練習していきたいと思います」(太田)
⚫︎女子チームスプリント リザルト
エキシビジョンB 太田りゆ/酒井亜樹/佐藤水菜 47.932(日本新記録)

太田、早川メカ
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