全日本選手権トラック【2日目・前編】女子スプリント太田が僅差で2位/男子スプリント新山、真正面から相手に挑むも7位
全日本選手権トラック【2日目・前編】女子スプリント太田が僅差で2位/男子スプリント新山、真正面から相手に挑むも7位
◆ 日 程:2023年5月12日(金)〜5月15日(月)
◆ 大 会 名:第92回 全日本自転車競技選手権大会 トラックレース
◆ 開 催 地:静岡県伊豆市・伊豆ベロドローム
◆ 配信 https://www.youtube.com/live/l1QEvETSaCE
太田(右)
【女子スプリント】太田が決勝戦、着実なレース運びで戦うも3本目で遅れ2位に
◆ 日 程:2023年5月13日(土)
◆ 参加選手:太田りゆ
着実に強さを積み上げてきている太田りゆ。スプリントの予選であるフライング200mタイムトライアルでは自己ベストに近い10.7秒台のタイムをコンスタントに出せる実力を身につけています。
スプリントは、この予選タイムをもとに組まれたトーナメントで250m x 3周の直接対戦をする競技。1/4決勝以上は3本勝負の2本先取が勝ち上がっていくルールです。チームブリヂストンのアンバサダーでもある太田が出場します。
予選の結果は10秒791で2位。4位までが決勝トーナメントに進み、準決勝からを争います。太田は準決勝で梅川風子選手(Team Rakuten K Dreams)と対戦。相手の動きを見ながら着実に対応した力強い走りで2本を先取。1・2位決定戦に進みます。
1・2位決定戦での対戦相手は佐藤水菜選手(Team Rakuten K Dreams)です。
対戦1本目、太田が先行し、佐藤選手が後方から追い上げます。太田は巧みに佐藤選手のラインを塞ぎつつ、最終段階へ。最終ストレートでのスプリントで太田はギリギリまで粘りますが、惜しくもフィニッシュで先行されてしまいます。
対戦2本目。太田は後方からの追い上げ。残り1周を待たずに仕掛けた太田は一旦高いところに登り、下る勢いを利用して一気に追い抜きにかかります。
フィニッシュ直前で競り合って、ギリギリのタイミングで先行フィニッシュ。一勝一敗で3本目へ。
そして最後3本目。太田が先行しながら、佐藤選手の動きを確認しながら最終周回へ、そこで佐藤選手が飛び出し先行。
それを太田が追いますが、その距離は少しずつしか縮みません。最終コーナーを抜けても追い越しは難しく、佐藤選手に遅れてのフィニッシュ。2位の結果となりました。
「1本目はやりたいことをやって、その結果負けました。2本目はやるべきこと、トライしたかった戦法がうまくハマって、しっかり勝てたレースでした。3本目は、今日やりたかったことがちゃんと出来なかったレースだったんです。ミスではなく、できなかった、というところです。
改善点もわかっているし、ああいう風にしちゃいけなかったんだ、って感じました。スプリントの対戦は、やってみて、そこで感じたものを身に落としていくというのが私の学習方法なので。。。でも、この時点でのレースの仕方、ハロンのタイムは、アジア選手権前の調整前の段階としては納得しています」。
着実に強さを積み上げているのを、今大会で見てとれた太田。1ヶ月ほど後に控えるアジア選手権でのさらなる活躍、成績に期待です。
*女子スプリント リザルト
1 佐藤水菜(Team Rakuten K Dreams)
2 太田りゆ(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
3 梅川風子(Team Rakuten K Dreams)
太田(左)
【男子スプリント】新山が参戦、250mバンクに苦戦するも善戦し7位
◆ 日 程:2023年5月13日(土)
◆ 参加選手:新山響平
男子スプリントには新山が参戦しました。昨今は競輪に注力していたため、トラック競技の国際基準、250mトラックのであるベロドロームの感覚を改めて脚に染み込ませます。
スプリントの予選であるフライング200mを走るのは久しぶりだと言いますが、それでも9秒977という好タイムを記録。6位で決勝の対戦スプリントに進みます。
トーナメント1/16決勝、新山は前に出て、長く踏み続けて加速するレースを見せて勝ち進みました。その走りはまさに新山らしいもの。
もともと新山は力で踏み抜いていくタイプですが、この対戦でも終始先行しながら、その爆発的な脚質をコントロールしていった対戦でした。
一本勝負だった1/16決勝から1/8決勝へ進んだ新山。ここから2本先取の3本勝負となります。対戦相手は中野慎詞選手(Team Rakuten K Dreams)、強豪です。
1本目、先行する新山に対し、少し車間を開けて後方からチャンスを狙った中野選手。ラスト一周を前に新山の後方死角から一気に前にでて新山を抜き去り、そのままフィニッシュへ。新山は中野選手を抜き返すことはできませんでした。
2本目の新山はアウト側スタート、後方から追い上げる番です。今度は新山が車間を少し開け、左右に中野選手を揺さぶる前には出れず、そのまま最終周回へ。
バックストレートから第3コーナーで仕掛けた新山、その持ち味である力強いトルクで外側から中野選手の前に出ようとしますが叶わず、そのままフィニッシュライン。この1/4決勝でトーナメントを去ることになりました。
「楽しかったです(笑)。キツかったですし、練習にもなりました。またレースの甘さはまだありますけど、脚力はついているのを感じたので、今後も負けないように脚力をつけていきたいです」(新山)
世界レベルの競技から一歩引いて「今はトラック競技を純粋に楽しんでいます」という新山。結果2位となった中野選手との勝負も、特に2本目は真正面でスポーツマンらしいレースを見せました。
明日はその実力を存分に発揮できるケイリンに出場する新山。その力強い走りにご期待ください。
*男子スプリント リザルト
1 太田海也(Team Rakuten K Dreams)
2 中野慎詞(Team Rakuten K Dreams)
3 寺崎浩平(Team Rakuten K Dreams)
7 新山響平(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
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