【2023世界選トラックがんばれ】松田祥位インタビュー『2回目の先頭は絶対に2周引きます』

【2023世界選トラックがんばれ】松田祥位インタビュー『2回目の先頭は絶対に2周引きます』


ロードレースで才能を見出されて欧州に行くも、コロナ禍でスポーツ選手としてのモチベーションを失いかけていた松田祥位。
彼を再び自転車競技に呼び戻したのがトラックレースでした。知らなかった自分の才能が、そこから開花していきました。

今度の世界選手権では、チームパシュートに出場する松田。短めの距離が踏める自分の才能に気がつき、チームに一走として頼ってもらえるまでに成長しました。

世界選手権で行うべきチームパシュートの一走の走りとその意気込みについて聞きました。



ーーチーム入りの前に欧州で走っていた松田選手。それまでほぼトラック競技はしていなかったと聞いていますが?


それまでずっとロード一本で、あまり周りを見ないで来ました。なにか変化が欲しかったんだと思います。新しい何かです。そこにトラックを紹介してもらい、やってみようと思いました。

高校の時にチームシュートと個人パシュートをしていましたが。そのあとはずっとロードです。

そのとき、実は僕は迷っていました。これから自転車でどうしようか? 選択肢は3つでした。このままロードを続けるか、トラック競技をやるか、辞めるか。だったらトラック競技やってみようと思い、チーム入りを決意しました。

2021年の全日本選手権が、エリート初のトラックレースでした。

結果、オムニアムは7位、個人パシュートが3位。窪木さん、今村さん、僕でした。個人種目は、高校のときから得意でした。

ーーチームに入って2シーズン目、自分が成長したと思える走りや気持ちの変化はありますか?

ロードの話でもいいですか?
チームにいることで、自信を持って、ロードレースとして動けます。自分の行動に責任も伴い、前を引くことも、考えて行動しています。

それまでだったらどうしようと迷っていたところも、エースを勝たせるという仕事があるので、チームの一員として迷いなく、 心を決めて動けます。

ーーそうなると自信につながりますね

だいぶつながります。

自分はここがあるから大丈夫、みたいな、安心ゾーンではないですけど。
そういう心の余裕みたいなのが生まれます。
チームへ頼ってもらって構わないよと言える部分です。

ただ、何て言ったらいいか、僕は張り合うのが好きではなくて。
タイムトライアル系が好きなのかもしれません。
自分の力を出す、淡々と刻んでいくのが好きですね。

ーーチームパシュートでは一走を任せられていますが、それについては?

僕はまだ経験が少ないですから。
一走以外は経験が必要です。いろんな計算をして走らないといけない。
「祥位はまだ経験浅いから、一走でいいでしょ」という具合です。

ただ短い距離というか、スタンディング・スタートのタイムが、周りも自分も思ったより速かった。
ちょうどいいという感じだったんじゃないでしょうか? トラックを始めて、短い距離の能力が意外とあるのかもと思いました。

一走はスタートで加速して、大体1周でスピードに乗せて。僕が設定ペースにまで上げます。そこからキープです。

僕は先頭の最初の1周と2周目。それで次に回ってきたら1.5周から2周を引きます。

体力的なピークは2回目の1周半で来ます。 そこからあと半周がきついです。でも自分がこの半周を引ければ、後ろのメンバーはそれだけ後半いい走りができると思います。

松田はやります。世界選手権では2周引きます。
2回目は2周走ります。1.5周では止めません。2回目は2周を引き切ります。


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⚫︎Instagram @shoi_matsuda

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