【2023世界選トラックDay05】太田のスプリントと橋本のエリミ、ともに悔しい結果に

【2023世界選トラックDay05】太田のスプリントと橋本のエリミ、ともに悔しい結果に

8月7日に行われた2023世界選手権トラックでは、女子スプリントに太田りゆが、男子エリミネーションに橋本英也が出場しました。
両選手ともに得意種目への参戦でしたが、存分に力を尽くせないまま終わりました。


女子スプリント/日本選手同士の対戦、太田は僅差で遅れる

スプリントで更なる高みを目指し、挑戦を続けてきた太田。
この世界選手権でどこまで自分の力を示せるのか、これまで練習を積み上げてきました。
まずは予選の200mフライング・タイムトライアル(FTT)、
走りながら200m(通称ハロン)のタイムで上位32名が決勝に進出します。

太田の200mFTTのベストタイムは10秒596。
この更新を狙い走りましたが、予選タイムは10秒856。
ベストからは離れた結果となりました。

*予選200mFTT リザルト
1 FINUCANE Emma(ドイツ)10.234
17 太田りゆ (日本)10.856


そしてスプリント決勝は対戦方式、選手2名がトラックを3周し、その先着を競います。
太田の1/16決勝、その対戦相手は同国の佐藤水菜選手です。
互いに手の内を知り尽くしたナショナルチーム員と直接あいまみえます。

この1/16決勝は、対戦一回の結果のみで勝敗が決まります。
序盤から前で展開した太田、後ろを走る佐藤選手の様子を伺いながら最終周回へ。

その周回の早めから仕掛けてきた佐藤選手。
バックストレートで抜かれそうになった太田でしたが、これを加速して阻止。
第3、第4コーナーへと先行し、フィニッシュラインへ最後のスプリント。

しかしこれを佐藤選手が外からまくって太田を先行しフィニッシュ。
太田の今年の世界選手権での挑戦は、ここで終わることになりました。


「200mFTTは良いタイムが出ませんでしたし、1/16決勝は必ず勝ち上がる気持ちでいました。
ですが、ちょっと難しい展開になってしまい、悔しさを感じています。

これまでも佐藤選手とは、勝ったり負けたり、を繰り返す中でやってきているので、今日は佐藤選手が勝ったという事実はある。

タイム差がほとんどない状況の中での対戦は、その時の体調だったり、気持ちだったりが勝敗につながるものだと感じます。

今も私はパリ2024オリンピックに向けてやっているという気持ちは強いです。
これからもネイションズカップ、アジア選手権があるのでまだ気は緩められないです。
私は日本代表になるため、今後も走りでアピールします」

太田はパリ2024オリンピックへの挑戦をあきらめません。
皆さまの応援が、心も新たに挑戦を続ける太田の背中を大きく押します。
これからもぜひ、太田の走りへの注目、よろしくお願いいたします。


男子エリミネーション/一瞬の隙をつかれ除外された橋本

橋本は、このエリミネーションに心身ともに充実し、臨んでいました。
ネイションズカップで勝利していることもあり、橋本は金メダルを取るつもりで挑みました。

2周に1回、最後尾の選手が除外(エリミネート)されていくこの種目。
橋本は積極的に先頭付近に位置して、最後尾から離れている形で進めていきました。

先頭は風を直接受けるために疲労が多く(『脚を使う』とよく言います)、
橋本も先頭と集団の内とで、位置をたくみに変えながら走っています。

ところが中盤、イン側で脚を休めていた橋本が前に上がろうと、一度後ろに下がった時に集団が加速。
それをイン側で追っていきましたが、ここは前やアウト側の選手に囲まれてしまい動きが取りづらい場所。
思うような加速ができないまま、アウト側からの選手に抜かれてライン直前で最後尾に。
ここでエリミネートされてしまいました。

「世界選手権が、終わってしまいました。 最後は、内側に包まれて、そのまま後退という形です。

このレースには集中できていて、あの落ちた(エリミネート)周回以外は本当に良かったと感じています。
前にも出られましたし、動きも上手くいった。
すごくよかったんですが、やはりエリミネーションは一つのミスで一番後ろになってしまいます。

悔しいというか、世界選がもう終わっちゃったな、というのが正直な感想です」

いつもの『エイヤ・スマイル』と共に語る橋本。しかしその心の中は、悔しさでいっぱいだったことでしょう。
その悔しさを表に見せることなく、上を目指す原動力にするのが橋本のやり方です。
そんな表には見せない橋本を、みなさまに応援していただきたく思います。


これからもチームブリヂストン選手たちへの熱い応援を、なにとぞよろしくお願いいたします。

【2023世界選手権トラック 8/7 リザルト】

*男子エリミネーション
1 VERNON Ethan(イギリス)
2 BIBIC Dylan(カナダ)
3 VIVIANI Elia(イタリア)
13 橋本英也(日本)

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