【山口UCI国際ロードレース2連戦】山本、気持ちの入った走りで両レース共に上位に喰らいつく
【山口UCI国際ロードレース2連戦】山本、気持ちの入った走りで両レース共に上位に喰らいつく
(山本)
2023年11月4、5日に山口県で開催されたUCIレース2連戦、このクリテリウムで山本哲央が6位、そしてロードレースでも山本が11位とチーム最上位となりました。表彰台こそ逃しましたが山本は、両レースで上位に喰らいつく粘りの走りを見せました。
クリテリウム/山本が先頭グループで最終スプリントに挑み、6位に
名称:山口ながとクリテリウム
開催日:2023年11月4日
開催地:山口県長門市、白潟周辺
コース長:52.5km = 1.5km x 35周
参加選手:徳田優、河野翔輝、山本哲央、山下虎ノ亮
レース詳細:https://akiyoshidai-karst.com/
UCI1.2クラスレースである山口県秋吉台でのロードレース。その前日に海沿いのコースで行われたUCIクリテリウムに、海外からのチームを含む74名が参加。チームブリヂストンサイクリングからは、山本、河野翔輝、山下虎ノ亮に加え、徳田優が出走です。
(徳田、山下、河野、山本)
チーム選手の一人である徳田は今年、主にチームスタッフとして活動してきました。選手としてのシーズンを今年で最後にする予定です。しかし今回のレースには海外遠征などで出場できないチーム選手が多く、この2連戦も選手として出場することに。今シーズン、2度のレースに出場した徳田は、選手としての最後の走りに挑みます。「3度目の引退レースです」。
(山本)
初日の山口ながとクリテリウムは、スタート後からハイペースで進みます。平坦基調1.5kmの短い周回コースを35周。一部軽く登っているセクションを中心に、何度もアタックがかかります。しかし逃げを許さないペースの大集団、先頭選手は何度も入れ替ります。
その中でもチームブリヂストン選手たちの河野、山本、山下の3名は先方に位置取り、チャンスを伺います。「今日は最後の最後まで、我慢に我慢を重ねた走りでした。最後3周からが勝負だと思っていたので、脚を貯めながら走っていました」(河野)。
(河野)
その予想通り残り3周でレースは動きます。スプリントに向け大きく乱れる先頭付近、そこにチームブリヂストンの3選手は入って展開します。ラスト2周で先行した10名ほどの逃げ、そこにスプリントを狙う山本が入りました。
混乱する先行グループでの最終スプリントで山本は勝利を狙い仕掛けます。しかし、先行した選手の伸びを捉えられず、グループの中でのフィニッシュ、6位となりました。
(山本)
「今日は前から遅れないことを意識して展開し、最後のスプリントに備えていました。ラスト3周はいい位置にいられましたが、ラスト2周で中に埋もれてしまい、河野とはぐれてしまったのが、大きなミスになりました。
うまくはいかないレースでしたが、 次につながるレースになりました」(山本)
(河野)
「最後に(山本)哲夫とはぐれてしまいました。登りの前に速度の高いコーナーがあり、そのコーナーにラスト2周で選手たちが集中し、自分と哲夫の間にいた選手が速度を落としたことで、哲夫から離れてしまいました」(河野)。
(山下、山本)
「哲夫さんの指示に従って、逃げのできるタイミングや、指示された時に前に行くよう走っていました。最後2周に先頭ローテーションに入っていましたが、ラスト1周に入る時点でキツくなってきて、後ろを見たら自分一人になってしまっていました」(山下)
(山本)
序盤にリタイアとなった徳田以外の3選手がうまく立ち回れたクリテリウムでしたが、最終局面で勝機を掴み損ねたチームブリヂストン選手。ですが、選手たちのコンディションは、シーズン終盤にも高いまま。明日のロードレースでの結果に期待がかかります。
*リザルト 2023/11/4 山口ながとクリテリウム
1 VAN BELLE Bas/バス ファン ベル(WPGA (Wielerploeg Groot Amsterdam))1:08:25
2 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)+0:00
3 KIM Euro(LXサイクリングチーム) +0:00
6 山本哲央(チームブリヂストンサイクリング)+0:00
22 河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)+0:08
50 山下虎ノ亮(チームブリヂストンサイクリング)+0:34
-- 徳田優(チームブリヂストンサイクリング)DNF
ロードレース/山本が厳しいレース展開の中で粘り切り、完走17名中11位に
名称:美祢・秋吉台カルスト国際ロードレース
開催日:2023年11月5日
開催地:山口県美祢市、秋吉台ジオパーク周辺
コース長:127.6km = 31.9km x 4周
参加選手:徳田優、河野翔輝、山本哲央、山下虎ノ亮
レース詳細:https://akiyoshidai-karst.com/
(山本、山下)
UCI1.2クラスの国際レースである、美祢・秋吉台カルスト国際ロードレース。海外から強豪選手たちが参戦する、高いレベルのレースです。
コースは国立公園に指定される秋吉台のカルスト地形を走る起伏に富んだもの。1周回31km強という長いレイアウトを4周します。勝負所となったのは、フィニッシュ前にある激坂です。集団はこの坂でバラバラとなり、選手個人の登坂能力が競われます。
(徳田)
レースは序盤から10名ほどの逃げが決まり、その中にチームブリヂストンからは山本が入りました。それを追走する集団、しかしコース最後の厳しい坂で集団は次第にばらけ、後方に遅れた選手たちはタイムオーバーに。次々と選手数は減っていきます。
一方で逃げ続ける先頭集団も、その坂で脚を削られた選手が後方に脱落。そこに後方から粘り続ける選手が合流する、という力のぶつかり合いのレース模様となっていきます。
(山下)
レースは2周目を終えた時点で走っている選手は半分近くに。後方に残された河野、山下、徳田のチームブリヂストン3選手は終盤を見ることなくレースを降ろされました。
ただそれにも戦略的な思惑があり、「哲夫が前に乗っていたので、自分たちが前に追いつこうとすることで、他のチーム選手たちも一緒に引き上げてしまう可能性もありました。難しいところでしたが、見送る判断をしました」(河野)
(山本)
山本は先頭付近で粘り続けています。ペースを上げる先頭グループから一時は遅れたものの、諦めることなく再び前に追いつき、淡々と走り続けます。
(山本)
最終周回に入った先頭の逃げは、さらに人数を減らします。先頭の数名以外はバラバラとなり、脚の削り合いという明白な図式に。
そこからは大きく遅れたものの、自分のペースで前を追い続ける山本。ここからは気合いの走り、粘りに粘った末にレースを11位でフィニッシュ。出走選手74名中完走17名という厳しいレースを走り切りました。
(山本)
「逃げから千切れてしまった後は、自分のペースで走るように心がけて、要所要所を大事に走りました。
追走集団には強いメンバーが揃い、登りで千切られるのは覚悟していましたが、それ以外では差がないのもわかっていました。平坦では走れていたので、必ず追いつけると自信を持って、オールアウトしないことだけを心がけて、走り続けました。
とにかくきつかったですけれど、登りの強い選手たちに大きく遅れを取らず走り切れました。UCIポイントには届きませんでしたが、自分なりには上出来かな、という印象です」(山本)
(山本)
厳しいコースに苦戦したチームブリヂストン選手たちでしたが、山本のコンディションが高くあり続けているのも見てとれるレースとなりました。今も海外で戦う選手たちを含め、チーム選手たちのレースはこれからも続きます。
一方、今日が選手として最後のレースとなった徳田、「選手たちが日々、辛さを超えて積み上げていく強さはやっぱりすごい、と感じました」。これからも徳田はスタッフとして、チーム選手を支えていきます。
チームの大きな目標である、パリ2024オリンピックでのメダル獲得。この夢に向け走り続けるチームブリヂストンサイクリングの走りを、皆様の熱い気持ちで後押ししてください。よろしくお願いいたします。
*リザルト 2023/11/5 美祢・秋吉台カルスト国際ロードレース
1 PRADES REVERTE Benjami(JCL TEAM UKYO)3:02:28
2 DYBALL Benjamin(ヴィクトワール広島)+0:01
3 LEBAS Thomas(キナンレーシングチーム)+0:07
11 山本哲央(チームブリヂストンサイクリング)+3:38
-- 山下虎ノ亮(チームブリヂストンサイクリング)DNF
-- 河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)DNF
-- 徳田優(チームブリヂストンサイクリング)DNF
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