【THE ROAD RACE TOKYO】兒島が独走勝利！　東京2020大会レガシーロードレース

2023年12月3日、東京都八王子市（富士森公園）から調布市（武蔵野も森公園前スタジアム通り）まで走る東京2020オリンピック・レガシーのロードレースで、チームブリヂストンサイクリングの兒島直樹が優勝しました。後半を独走で走り切っての見事な勝利でした。

（兒島）

名称：THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023
開催日：2023年12月3日（日）
開催地：東京都八王子市〜調布市
コース長：72.6km（男子エリート）
参加選手：橋本英也、今村駿介、山本哲央、兒島直樹、松田祥位

『THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023』は東京2020オリンピックのレガシーレース。東京2020大会でのロードレースで利用された都内コースを中心に、1964大会のコースも活用したコースを走ります。

コース総距離は72kmと、長くはないコースレイアウトです。基本的には平坦、途中少し上りセクションはあるものの、脚のある選手で逃げれば、逃げ切れる可能性も大きくなります。

そのためスタートから各チームは主導権を握るべくアタックをかけ続けます。前方には橋本英也が位置してアタックに反応し、ペースを上げつつもチャンスを伺います。

（先頭：橋本）

ただこれらアタックは決まらず、集団はうねるように速さを上げ下げしながら中盤へ。

ここで集団を引きちぎるように、10名ほどの選手が逃げを決め、そこに松田が乗っています。しかしコース幅が細くなるため、ここでレースが一旦ニュートラルになり選手たちはまた大集団で一つに。

（橋本）

このニュートラルが終わると再びアタックの応酬、そこから2023年ロードレース全日本チャンピオンである山本大喜選手（JCL TEAM UKYO）が力ずくで一気に抜け出す形でアタック、それが成功し後方を千切ります。

そこに2名の選手が付き、そのうちの1名が兒島です。

（兒島）

「ニュートラルが終わった後に起こったアタックをいくつか見送り、集団の前方に上がってきたら、チーム右京の山本選手がアタックをかけそうな、うずうずしているのを感じ取れました。

それでちょっと山本選手の後ろにいようかなと思ったら、案の定アタックして、もうそのまますごい勢いで行かれたので、それをただただ後ろで引っ付いて、逃げができたという具合です」（兒島）

（兒島）

レースは残り30kmほど。この3名から1名の選手が力尽きて後方に落ち、山本選手と兒島の2名での先頭に。

集団から20秒ほどの差をつけて、2人でローテーションを回して逃げ続けます。集団は見え隠れしますが、一気に捉える訳でもありません。

「山本選手が登りでグンと踏む感じ、平坦と下りではあまり引かないという戦法を取ったので、『僕の脚を削りにきているのかな』とも感じ取れました。

ですから僕も登りまで引いて、下り区間を後ろで休む、などと、タイミングをずらしながら交代して。

結果的に、2人の協調はうまくできていたんでしょうけれど、フィニッシュに向けての駆け引きは、いろんな場面でやり合っていました」（兒島）

（兒島）

そこから20kmほど2人で逃げ続けた先、いよいよ最終局面というところで山本選手がコーナーで落車し大幅に遅れます。兒島はそこから独走、フィニッシュラインへ1人で逃げ続けます。

「どうしよう、と迷いました。まだ10kmあるし、20秒差はそんなに大きな差ではない気もするし、と。

それを一瞬で頭の中で考えて、でもここまで来てるから、行くかと思って、覚悟を決めて踏み始めました」（兒島）

集団との20秒ほどの差は詰まりません。差は変わることなくフィニッシュまで10kmを走り続けた兒島、独走のまま残り500mに。

（兒島）

そこで後方から追い上げる集団、しかしその先頭を被せるように支配するのは、チームブリヂストン選手によるチームパシュートのようなブリヂストン・トレイン。

この圧倒的で力強いサポートを、後ろを振り返って確認した兒島は、両手を上げてゆっくりと、独走勝利で走り切りました。

（兒島）

「沿道の皆さんの応援のおかげで、最後まで走り切れました。ライブ中継でも自分の走りを多く映してくれていて、たくさんの方々に自分のかっこいい走りを見せられたのを嬉しく思っています」（兒島）

これで、チームブリヂストンサイクリングの2023年レース、全てが終了しました。2023シーズンの最後を勝利で飾ってくれたのは、今シーズン、最も大きく成長したと言える兒島の象徴的な独走勝利でした。

今年もチームブリヂストンを力強く後押ししていただいた皆さまの熱い応援に、心より感謝いたします。

これから少しオフに入り、パリ2024オリンピックのメダル獲得へ向けた活動が2024年1月の沖縄合宿より始まります。引き続き皆さまの熱い応援を、チームブリヂストン選手によろしくお願いいたします。

＊リザルト　2023/12/04 THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023
1 兒島直樹（チームブリヂストンサイクリング）1:29:23
2 岡本隼（AISAN Racing Team）+0:03
3 佐藤健（AISAN Racing Team）+0:03
4 松田祥位（チームブリヂストンサイクリング）+0:03
6 今村駿介（チームブリヂストンサイクリング）+0:03
25 山本哲央（チームブリヂストンサイクリング）+0:03
44 橋本英也（チームブリヂストンサイクリング）+0:03