【杉浦佳子選手・講演】「夢の実現」/静岡県裾野市立向田小学校にて

【杉浦佳子選手・講演】「夢の実現」/静岡県裾野市立向田小学校にて

2023年12月4日(月)、チームブリヂストンが機材サポートする杉浦佳子選手が、静岡県裾野市立向田小学校にて講演を行いました。静岡県のパラリンピック・レガシー事業の一環です。

講演の題名は「夢の実現」。杉浦選手がどのようにパラリンピックの金メダルを取るまでに至ったか。その道筋とその方法をお伝えしていきます。

聞いてくれたのは、向田小学校の4、5、6年生、合計50名ほど。
この小学校は残念ながら今年度で閉校してしまうとのことです。

最初の挨拶をいただきます。

子供のころは、自転車は通学で乗っていたけれども、体育は得意ではなかったという杉浦選手。

実家が薬屋だったので、子供の頃からの夢だった薬剤師にもなった
フルマラソンに挑戦して走り切った、達成の喜びを感じたと言います。

そしてトライアスロンにも挑戦、少しずつ挑戦を乗り越えてゆく楽しさも。

それが、自転車イベントでの事故で、大きな障害を負ってしまいます。そこから日常生活に戻るためのリハビリが始まります。

毎日、小学校低学年の漢字を覚えていきます。テレビの内容が少しずつ、わかるようになっていきます。毎日、少しずつでしたが、目標を持ってそれに向かい続けることで、薬剤師にも戻れました。

その先にある大きな夢としてパラリンピックを目指すようになりました。

大きな目標に向かうために大事なのは、毎日小さな目標を立てて、それを達成していくこと。

毎日やっていくのは大変だけれど、それを実行していくこと。

不安にならないために杉浦選手がやった事。
それは、今日やることを細かく書き出します。そして、それぞれに何時何分にすると、時間軸をつけます。

そうすると不安になっている暇がなくてすごく集中できるとのことです。
「もしよかったら、ぜひやってみてください」。

この後、ローラー台に乗せた実際にバイクに乗って、杉浦さんが実演を行います。

ケイデンス(ペダル回転数)センサーを使って、レース中のケイデンスにまで上げます。同じことを先生や生徒の方に自転車にまたがって体験してもらい、そのキツさを体感いただきました。

「レースの日は緊張しますよね。緊張するとアドレナリンが出るんです。アドレナリンは緊急筋肉を動かしてくれる。ですから、ある程度は緊張するのがいいんです」

「パラリンピックには、全て日本ブランドの製品で挑戦しようと思っています。

例えば日本ブランドの自転車は日本人の体に合わせてあるので、例えばコーナーがすごく曲がりやすい。ヘルメットも被ったときの感じが違います」

そして、世界チャンピオンの証であるアルカンシエルの描かれた、ShimanoのシューズとKabutoのヘルメットを皆さんに見てもらいました。
「この色柄をつけたアイテムを見てもらいたくて」

実演の後の質問コーナーでは、生徒のみなさんから、多くの質問をいただきました。

この学校の生徒たちは、積極的に多くの質問を投げかけてくれました。自主的に皆さんが思いついたものだそうです。

Q:コーチに言われて1番感動した言葉はなんですか?

A:「ゴールの向こうには栄光がある」でした。

Q:一番パワーが出る食事はなんですか?

A:私はご飯です。朝ご飯にお米を400グラム食べていたこともありました。今は白米の中に麦を入れたりしていますが、朝ご飯で、ご飯をできるだけたくさん食べます。朝のメニューは白いご飯とふりかけとお味噌汁、フルーツにはバナナです。試合など動く3時間前に食べています。

杉浦選手が東京2020パラリンピックで獲得した金メダルを手に。
みんなそれぞれが手に持って、首にかけています。

金メダルの重さは526g。2つだとずっしりと1kgを超える重さです。「重い理由は、この獲得に関わった方々の思いなんです」。と杉浦選手。このメダル自体を制作したのも日本の方だそうです。

パラリンピックの金メダルには、点字で「Tokyo2020」と記載されています。

この度の講演を聴講頂いた、向田小学校の4年生、5年生、6年生のみなさんと記念写真。

TVの特集で見て 一度お会いしたかったという松本律子校長先生、講演中も忙しそうに走り回っておられました。
この度は、聴講、取材を快諾いただき、ありがとうございました。

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