【2024 トラック アジア選手権大会】出場種目で全てメダル獲得、アジア最強となった選手たちが感じた本音

【2024 トラック アジア選手権大会】出場種目で全てメダル獲得、アジア最強となった選手たちが感じた本音

レース名称:2024 トラック アジア選手権大会
開催日:2024年2月21日(水)〜26日(月)
開催地:インド/ニューデリー
参加選手:窪木一茂、橋本英也、今村駿介、兒島直樹、松田祥位

パリ2024オリンピック出場に向けたポイントを獲得できる大事なレース、2024 トラック アジア選手権大会が2月21日より6日間に渡り行われました。
この大会に出場した5名のチームブリヂストンサイクリング選手たちは、出場種目全てでメダルを獲得。
1種目で銀メダルだった以外は全てを優勝しました。

この『絶対に落としてはいけない』アジアのレースで選手たちの感じたこと、そしてリザルトをまとめます。

(写真提供:日本自転車競技連盟)

窪木一茂
「4人ではなく5人で走れると、こんなに心強いんだなと感じました」

*チームパシュート ー 優勝

チームパシュートでは、僕は力を持て余してしまいました。今回は走行順番を変えて、僕は四走を走ったんですが、僕に先頭が回ってくる前に後フィニッシュしてしまいましたし、予選を走らなかったので、すごく気持ちが楽でした。4人ではなく5人で走れると、こんなに心強いんだなと感じました。

予選も1回戦も日本チームは僕らのチームは強く、タイムでの記録は残せず勝利しましたが、順番を変えて走るのは初めてだったので、次のネーションズカップがとても楽しみです。早く頼りにされたいなと思っています。今まで1年半ほど固定されてきた順番が変わったので、またやる気が一段と出た感じがします。

*マディソン ー 優勝

パーフェクトで勝とうなんて話はひとつもせずに、僕らは油断せず、映像もしっかり見て準備しました。だからこそ、こんなパーフェクトな試合ができたのではないかと思います。走っている最中も、良い位置を走っている、良いスプリントで走れているというのを確認できました。アデレードで一回出し切って、ここで少し休ませてもらった感覚です。次の香港でまた上げていこうと考えています。


橋本英也
「パリ2024を全力で目指せるこの環境があること自体を感謝したいと思いました」

チームパシュート ー 優勝

今大会で一番印象に残っているのは、チームパシュートの決勝です。日本記録更新のペースで走っていて、3分40秒台が目の前に見えていて、これは出ている、出ているなというのを感じながらのレースでした。タイムを出さずに追抜きで勝ってしまったのが悔しいと思えるぐらいのレースでした。

オムニアム ー 優勝

オムニアムは、チームパシュートで感じたように、自分たちのチームはとても強くなっているなという実感がありました。実際にレースを走っても、終始余裕があるなというの感じて。全部のレースで1位を取るパーフェクトなレースをしようと思って、その通りに無事に優勝できました。縦横無尽に動けたのではないかと思います。

日本チームがパリ2024オリンピック出場という明確な目標を持ち、それを全力で目指せるチームブリヂストンを始めとする素晴らしい環境があったからこそ、僕たちはトレーニングを積み重ねて強くなれた。これを強く感じられるレースで、この環境があること自体を、大きく感謝したいなと思いました。


今村駿介
「マディソンは内容を大事に、自分たちが脚を使っていくことを意識して走り切りました」

チームパシュート ー 優勝

これまでチームパシュートを走らせてもらえていなかったのですが、今回は予選と1回戦を走る機会をもらいました。タイム自体はそんなに速くなかったですが、チームパシュートの緊張感を味わえました。

1回戦はすぐに追い抜き勝利になりましたが、タイムを出す時と同じぐらいの仕事ができたので、そこは良かったと思います。予選の時は4位以内に入ればいいとのことで、だいぶ余裕を持って走れました。1回戦もすぐに追抜くだろうという話だったんですが、僕は決勝を走らない予定だったので、チームのみんなに多く休んでもらおうと思い、僕の2回目の先頭で追抜き勝利をすることができました。

マディソン ー 優勝

マディソンは、メンバー的にも勝てるのわかっていたので、内容を大事にしました。内容といっても、パーフェクト(ポイント周回全て1位)をしたところで驚かれるようなことではないと思いますが、それでもギアをかけることだったり、自分たちが脚を使っていくことを意識して、最後まで走り切りました。


兒島直樹
「次のネーションズカップでどれだけのタイムが出るか楽しみです」

*チームパシュート ー 優勝

4人というより5人で走って、チームで戦えたという実感があり、それが大きく印象に残っています。それに加えてタイム伸びてきていますし、今回はいつもより1枚ギアを重くしたり、走行順を変えてみたりと、新しい試みをしてみて、それが功を奏した感じがあったのもよかったです。

初めてのことなので、走る前はすごく不安にはなるんですが、実際に走ってみて結果が出たのは嬉しいものがあります。次の香港でのネーションズカップでのチームパシュートが楽しみに思えるほどの結果になりました。どれだけタイムが出るのかが楽しみです。

*ポイントレース ー 優勝

ポイントレースは、走る前、コーチに「世界を見据えて、内容を意識したレースを心がけて欲しい」と言われていました。ですからそれをレースの中で実現できるよう、ポイント周回を意識して走ったり、抜け出せるタイミングで抜け出したりと、そういったことを考えながら『ザ・ポイントレース』を走ったという感じです。次のネーションズカップがとても楽しみです。


松田祥位
「コンスタントに周回で12秒、13秒台を出せるのは、一走としての武器になると思います」

チームパシュート ー 優勝

チームパシュートの予選を3分57秒台のタイムで走ったんですが、この57秒というのは、ちょっと前であれば結構速いタイムで脚にくるなという感じでした。ですが今回は余裕を持って走れ、脚にも余力を残して上がることができたので、着々と力がついているなと感じています。

次のネーションズカップでもスタートから集中して。練習で重いギアをかけて、さらに重いギアを踏めるようにしていきます。

個人パシュート ー 優勝

走り自体はそんなに悪くはなかったのですが、日本記録の更新を狙っていたので、ちょっと悔しいところはあります。ただ今はチームパシュートに集中しているので、コンスタントに周回で12秒、13秒台を出せるのは、一走としての武器になるのではないかと思っています。



チームブリヂストンサイクリング選手
2024 トラック アジア選手権大会 リザルト


*男子チームパシュート リザルト
>>レポート『初日チームパシュート優勝』 
1 日本(窪木一茂、橋本英也、今村駿介、兒島直樹、松田祥位) 
2 中国
3 カザフスタン


*男子エリミネーション
>>レポート 
1 今村駿介(日本)
2 TSVETKOV, Nikita(ウズベキスタン)
3 DINMUKHAMETOV, Ramis(カザフスタン)


個人パシュート
>>レポート『3日目松田祥位が個人パシュートで優勝』 
1 松田祥位(日本)
2 ALMUTAIWEI, Mohammad(UAE)
3 NG, Pak Hang(香港)


*男子スクラッチ
>>レポート『3日目 各国からマークされながらも積極的に走るが惜しくも2位』 
1 KUSUMA, Terry Yudha(インドネシア)
2 今村駿介(日本)
3 KIM, Hyeonseok(韓国)


*男子ポイントレース
>>レポート『4日目 兒島直樹がポイントレースを王者の走りで連覇』 
1 兒島直樹(日本)
2 ZHUMAKAN Alisher(カザフスタン)
3 MOW Ching Yin (香港)


*男子マディソン
>>レポート『5日目 窪木・今村ペアがマディソンを王者の走りで優勝』 
1 日本(今村駿介・窪木一茂)
2 インドネシア
3 カザフスタン


*男子オムニアム
>>レポート『最終日 橋本英也がオムニアムで完全勝利』 
1 橋本英也(日本)
2 VAN AERT, Bernard Benyamin(インドネシア)
3 TSO, Kai Kwong(香港)

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