【JBCF東日本ロードクラシック】Day2に橋本がロードでの今季チーム初勝利をもたらす

【JBCF東日本ロードクラシック】Day2に橋本がロードでの今季チーム初勝利をもたらす


(橋本)

群馬サイクルスポーツセンター(CSC)で行われた『第58回 JBCF東日本ロードクラシック』の2連戦にチームブリヂストンサイクリングが参戦。初日のDay1では兒島直樹の8位がチーム最上位でしたが、二日目のDay2に橋本英也が勝利、3位に今村駿介が入る結果を残しました。


序盤からの逃げに今村と山本が乗って勝利を目指すも、終盤にチャンスを掴みきれず兒島が8位

レース名称:第58回 JBCF東日本ロードクラシック Day1
開催日:2024年4月20日(土)
開催地:群馬サイクルスポーツセンター 6kmサーキットコース
コース長:150km=6km × 25周
参加選手:橋本英也、今村駿介、河野翔輝、山本哲央、兒島直樹、松田祥位、岡本勝哉、山下虎ノ亮
レース詳細:https://jbcfroad.jp/race/13918

伝統ある大会である『東日本ロードクラシック』。それがロードレースシリーズ『Jプロツアー』の2連戦として群馬県・みなかみ町の群馬CSCを舞台に行われました。この周回6kmのサーキット、アップダウンの繰り返すバラエティーに富んだコースでのレースに、チームブリヂストンサイクリングは、8名のフルメンバーで臨みました。


(山下、河野、岡本、松田、橋本)

Day1は、この6kmコースを25周する150kmの距離。長丁場となることが予想されましたが、レース序盤から主導権を握りたい選手たちによる、速度の高いアタックがなん度も繰り返されました。

速いペースで進む集団、その3周目で8名によるグループが集団から逃げ出すのに成功します。この中に今村と山本哲央が入りました。この逃げグループはこのまま30秒から1分ほどの差をつけながら、レースのほとんどを集団から離れて先行します。


(山本)

後方の集団ではチームブリヂストン選手たちが、常に前方に位置し、様々な状況の変化に備えて、集団内大きく存在感を示しています。


(岡本、松田、橋本)

逃げグループは、レースの中盤から後半にかけても同様の差で進行します。一方で後方につく集団はペースを上げることなく、それでも周回ごとに人数を減らしていきます。登りではペースアップし、速度の上がるところでは抑え気味な進行。これで選手たちの脚に徐々に疲労が溜まっていきます。


(山下、河野)

中盤を超えて終盤に。先行グループから一人、また一人と疲労に耐えられなくなった選手が後方に落ちていきます。

そして残り先行が5名となった残り5周回となった時点で集団はペースアップし、今村を含んだ先行グループを捉えます。

この吸収の瞬間に2名選手のアタックがかかり、ここで一気に飛び出します。集団の先頭はそれを見送ってしまい、この2名の逃げがあっという間に決まります。

その彼らを河野ともう1名の選手が追いますが、2周かかっても捉えられず、河野は集団に吸収。残り3周回で2名選手+集団という図式になりました。


(今村)

前方を行く2選手のうち1名は、スタミナに秀でた金子宗平選手(群馬グリフィンレーシングチーム)。集団との差は1分以上空き、逃げ切りも見えてくる状況。後方集団でチームブリヂストン選手も全力で彼らを追いますが、先行との差はなかなか縮まりません。


(岡本、河野、橋本、兒島)

ラスト1周回で先行は金子選手1名に。集団はフィニッシュに向け速度を上げて2位選手を吸収するも、1位選手にまでは届かず。金子選手のフィニッシュ後30秒ほどして2位集団がフィニッシュスプリント。
しかしここでチームブリヂストン選手は前方に出ることができず、今村に引き上げられた兒島が8位でレースを終えることになりました。


(橋本、河野、岡本)

なかなか思い通りに進まなかったこのレース、宮崎監督はこう振り返ります。

「今回はツアー・オブ・ジャパン(TOJ)を見据えた動きのため、得意の力勝負ではなく、ロードレースとしてのセオリーを確認しようと考えました。今村と山本が逃げに乗って、後方でチームがそこからの動きに対応する、というところまでは良かったのですが、集団が逃げを捕まえた時、その後の動きが悪かったこれを教訓に改めて確認をしていきます」(宮崎監督)


(今村)

先行の逃げに乗っていた今村。「自分で逃げ切って勝つ状況も見据えて走っていました。結構脚は残っていて、集団に追いつかれてからもスプリントできると思って集中していました。金子選手のアタックにもついていけるはずだったのですが、帰国後の気の緩みのようなものがあって、その一瞬に脚を出し渋ってしまいました。反省すべきポイントです」(今村)

久しぶりに8名のフルメンバーで挑んだ長距離のロードレース。特にナショナルチームとしてネイションズカップに参戦したチーム員には体力は残っていたようですが、ロードレースならではの展開の難しさに、それを出し切ることができずに終わりました。しかしこれを次の日のレースへの勝利への渇望とします。

*リザルト 2024/4/20 第58回 JBCF東日本ロードクラシック Day1
1 金子 宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)3:37:54
2 AGROTIS Alexandros(マトリックスパワータグ)+0:33
3 マンセボ フランシスコ ペレス(マトリックスパワータグ)+0:33
8 兒島直樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:33
19 橋本英也(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:36
36 今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:45
42 河野翔輝(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+1:24
45 松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+4:19
47 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+4:53
DNF山下虎ノ亮(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
DNF 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)


速いペースで進んだレースに、全体のチームワークで橋本がチームに今季ロード初勝利をもたらす


(橋本、今村)

レース名称:第58回 JBCF東日本ロードクラシック Day2
開催日:2024年4月21日(日)
開催地:群馬サイクルスポーツセンター 6kmサーキットコース
コース長:60km=6km × 10周
参加選手:橋本英也、今村駿介、河野翔輝、山本哲央、兒島直樹、松田祥位、岡本勝哉、山下虎ノ亮
レース詳細:https://jbcfroad.jp/race/13917

Day2は総距離60kmと前日に比べて約1/3ほどの短めのレース。そのために、スタート直後からとても速いペースでレースは展開していきました。


(岡本)

その中で、多くの選手たちが逃げ切りを狙うべくアタックを仕掛けますが、それはことごとく集団に潰されていきます。チームブリヂストン選手たちも、前で重要な動きを逃さないように確実にチェックを入れます。


(河野、山下)

その役目を大きく担っていたのが、河野翔輝と山下虎ノ亮。この2名はこのレースを通して前で他チームによる逃げを未然に防ぐことに大きく貢献。その働きもあって、レースを通して逃げは決まることなく、その代わりに高いペースは常に維持されていきました。


(山下)

そのペースで多くの選手たちが疲労し、大きな集団の中の後方では耐えられなくなった選手たちがどんどんと落ちてゆき、集団の人数は減っていきます。


(兒島)

最後にスピードアップの役目を担っていた兒島と山本哲央が脚を溜めながらもいい位置で展開。フィニッシュスプリントを前にした最終段階で前へと上がり、スプリントを託された橋本と今村の2名を前へと引き上げていきます。


(山本、兒島)

フィニッシュ前の500mほどで、兒島と山本のトレインから今村が加速。後ろには橋本がついてゆき、ゴール前100mを切った程から最終スプリントを仕掛けます。そのタイミングと速度は他選手を寄せ付けない速さ。橋本は、余裕とも言える速さと橋本らしい仕草で勝利のフィニッシュラインを超えました。

「逃げもほぼできない終始早めのペースでのレース展開、その中で僕を勝たせてくれるためにチームのみんなが引っ張ってくれました。最後、フィニッシュの直線のところでは脚がしっかり残っている状態、今村がいい位置まで連れて行ってくれていたので、踏み出した時にはもう『いけるな』という感覚がありました。

久々にエースを任されて、そこで優勝できたのがすごく自信になりました。オリンピックに向けて強化がうまく進んでるなっていうのを感じたのがレースでしたね。本当にみんなが僕のためにそれぞれ全力でアシストしてくれて、そのおかげで余裕で優勝できました。チームメイトに感謝します」(橋本)


(橋本)

橋本は、トラック・ネイションズカップでの勝利を収めたこともあるそのスプリント力を、日本のロードレースで見せられました。今季このレースが、チームブリヂストンのロードレースでの初勝利となりました。


(橋本、今村)

次週はJBCF西日本ロードクラシック、そして2週間をおいて、ツアー・オブ・ジャパンにナショナルチームとして参加します。この勝利の勢いで、チームブリヂストンサイクリングは全力で走り続けます。引き続き皆様の熱い応援をよろしくお願いいたします。

*リザルト 2024/4/21 第58回 JBCF東日本ロードクラシック Day2
1 橋本英也(TEAM BRIDGESTONE Cycling)1:22:15
2 岡本隼人(愛三工業レーシングチーム)+0:00
3今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:00
16 兒島直樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:09
17 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0:10
67 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+2:07
69 松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+2:08
75 山下虎ノ亮(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+2:36
84 河野翔輝(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+5:22

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