【全日本選手権ロードレース2024】悪コンディションに苦しんだ男子エリート、U23岡本は完走も35位
【全日本選手権ロードレース】悪コンディションに苦しんだ男子エリート、U23岡本は完走も35位
チームブリヂストンサイクリングにとって、重要なレースのひとである全日本選手権ロードレース。チームから出場する選手の中でも、開催まで2ヶ月を切ったパリ2024オリンピックに出場が決まった選手たちは、悪天候の中のリスクを避け、早々にリタイアを選択しました。残る兒島直樹と河野翔輝は全力を尽くしましたが、完走はなりませんでした。アンダー23に出場した岡本は、完走は果たすも望みの結果は得られませんでした。
雨で滑りやすいコンディションに苦しみ、チーム選手は全員完走かなわず
(今村)
レース名称:第92回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
男子エリート
開催日:2024年6月23日(日)
開催地:日本サイクルスポーツセンター(CSC)右回り
コース長:160km=8.0km x 20周
参加選手:橋本英也、今村駿介、河野翔輝、兒島直樹、松田祥位
レース詳細:https://jcf.or.jp/events/2024national_road_championships_rr/
男子エリートの全日本選手権ロードレースが6月23日に開催されました。当日の天候は朝から雨。登りと下りが何度も繰り返す日本サイクルスポーツセンターのコースでは、濡れた路面は危険も大きいもの。
8月のパリ2024オリンピックに出場が決まっている橋本英也と今村駿介、そしてリザーブの松田祥位もこのレースに参戦しましたが、ここでは転倒などのリスクを回避。20周回のレースの中、レースの序盤でリタイアを選択しました。
(橋本)
その雨の中、中盤までは集団は逃げを許さず、それでも高いペースで走り続けたために人数はどんどん減ってゆき、レースを半分を終えたあたりには、残っている選手たちも半数近くになるという厳しいレース展開となりました。
残る河野と兒島。河野は集団の先頭付近で粘っていましたが、レースが後半に入ったところで体に異変を感じ、リタイアを選択しました。その状況を本人はこう語ります。
(河野)
「走りのペース的にはそんなに速くなく、下りも余裕を持って前方で走れていたんですが、途中の登りから突然体がとても熱くなって、頭がオーバーヒートしたような感じになりました。そこから体が動かなくなってしまって、リタイアしました。僕も初めての体験で、自分に何が起こったかよく分かっていないぐらいです。
ここに来るまでのコンディション調整がうまく行き、昨日の感覚も良かったんですが、残念です。いい経験になったというか、調子の良さだけじゃダメだっていうのが分かっただけでもいい、と捉えるしかないです」(河野)
(河野)
チームブリヂストンサイクリングから残っているのは兒島のみ。先頭では逃げグループができ、それを数少なくなった選手たちが、いくつかの集団を作って追う展開に。
雨こそ上がったものの、路面は未だ乾かず滑りやすいまま。周回を重ねるごとに先頭グループとの体力差が見え、少しずつ後方へと下がっていった兒島。残り4周を残してリタイアとなってしまいました。
(兒島)
「今日のレースは、下りでの怖さが勝ってしまったという印象です。ツアー・オブ・ジャパンでの落車から1ヶ月経っていますが、あの転倒がトラウマになってしまっています。今日は天気予報で雨となって、その時点で気持ちが切れたようになってしまいました。
前半は前の集団にはいたんですけれど、集団の後ろにしかいられなくて。下りでどんどん後ろに下げられてしまい、どんどん脚を削られてしまいました。下りを攻められないのがキツかったです。
(兒島)
エリートクラスの全日本選手権に本気で挑んだのは今年が初めてだったので、いい経験になったと思っています。これが全日本選手権エリートのレベルなんだというのを実感できたのはいい収穫でした。次に挑戦できる時には、もう少し準備を万端に挑みます」(兒島)
*リザルト 2024/6/23 第92回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース/男子エリート
1 小林海(マトリックスパワータグ)4:47:25
2 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)+0:00
3 山本大喜(JCL TEAM UKYO)+0:00
-- 兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)DNF
-- 河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)DNF
-- 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)DNF
-- 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)DNF
-- 松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)DNF
アンダー23岡本、苦手なコースに粘り完走するも勝利は遠く
レース名称:第92回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
男子アンダー23
開催日:2024年6月22日(土)
開催地:日本サイクルスポーツセンター(CSC)右回り
コース長:112km=8.0km x 14周
参加選手:岡本勝哉
レース詳細:https://jcf.or.jp/events/2024national_road_championships_rr/
エリートクラスの1日前の開催となった、23歳未満の選手たちが出場するアンダー23の全日本選手権ロードレース。チームブリヂストンサイクリングからは岡本勝哉のみが出場、久しぶりに単騎で戦うロードレースとなりました。
いくつもの厳しい上り下りが連続する日本サイクルスポーツセンターのコース。スプリンター脚質を持つ岡本にはなかなか厳しい展開に。日差しが強いこの日のコンディションの中、岡本は後半の展開に備えて、前半から中盤は集団の中で登りに耐える戦略に。
(岡本)
中盤から7名ほどの選手が先頭グループとして逃げを決め、1分半ほど先行します。その先行7名は終盤を前に集団に吸収され、そこから本格的なアタックの応酬が始まります。
そこからの逃げを許さなかった集団はペースを大幅に上げ、その中にいた岡本も少しずつ体力を削られ、終盤までに前方の優勝争いを狙う位置から大きく遅れて後方へ。そこからペースをなかなか上げられないまま、後方の集団の中でフィニッシュ、完走はしたものの辛いレース展開となりました。
(岡本)
「コンディションがあまり上げられないまま、今シーズンを過ごしてきてしまいました。出来る限り集団に残って前で展開したいなと思って臨みました。
中盤に先頭が捕まってからは、アタック合戦が始まりペースが上がりました。僕は上りで遅れて下りで追いつくのを繰り返しましたが限界が来て、その後は完走を目指し走っていました。ここで悔しかった分、トラックでがんばりたいと思います」(岡本)
思うような結果は得られませんでしたが、それも今後の勝利への糧としていきます。これからもチームブリヂストンサイクリング選手たちに、熱いご声援をよろしくお願いいたします。
*リザルト 2024/6/22 第92回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース/男子アンダー23
1 寺田吉騎(シマノレーシング)3:22:21
2 鎌田晃輝(JCL TEAM UKYO)+0:03
3 松井丈治(立命館大学)+0:03
35 岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)+9:36
(橋本)
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