【選手紹介2025】河野翔輝 プロフィール
河野翔輝
カワノ・ショウキ/Shoki KAWANOチームキャプテン
競技/種目:トラック/ロード
2000年3月26日生・奈良県出身
主な戦績
・2024UCI世界選手権男子チームパシュート4位
・2024トラック全日本選手権 男子チームパシュート、男子マディソン 優勝
確かな地脚を積み上げ、オールラウンドに活躍する新チームキャプテン
今年よりチームキャプテンを務める河野翔輝は、冷静にレースを見ながら的確に判断をして走る選手。ロードレースでは逃げになりそうなアタックを的確に見極め、またアシストとしても、チームのスプリンター選手を勝利のフィニッシュに何度も送り込んできました。
そのスタミナとアタックのセンスを持って、2025年新生チームブリヂストンサイクリングをリードしていく河野。その抱負を聞きました。
ーー自転車競技を始めたきっかけは?
簡単に言うなら、たまたまです。僕は小学校から中学校までずっとバスケットボールをやっていたんですが、自分にはあまり伸びしろを感じられませんでした。そこで「別のスポーツをやりたい」と思っていたときに、自転車が好きだったことを思い出し、それで自転車競技があるのを知って、やってみようかなと思ったのがきっかけです。ちょうど高校受験で第一志望の学校に落ちてしまい、「どうしよう…」と思っていた頃、塾の先生が自転車部がある学校があるのを紹介してくれて、その部活を見学してみたら面白そうで、それで競技を始めました。
ーー選手としての自分の走りのタイプは?
このチームで走って5年目になりますが、思い返すと 自分は「アシストできる選手」だと思っています。チームブリヂストンではレースごとにいろんな選手にエースを任されることが多いのですが、僕はもう最後、自分の脚が動かなくなるまで、その日のエースのために走り切ることができる選手だと思います。
トラックではアシストという形はありませんが、ロードレースで培った忍耐力や地脚はトラックにも活きると思っています。何か一つに長けていると言うことではなく、いろんな方向に力が均等にある、いろんなことがオールラウンドにできる選手かなと思います。
ーー選手としての強みを発揮できる場面は?
具体的なレース展開というよりも、「怪我をしにくい」という点が自分の一番の強みだと思っています。僕は下りや集団の中で無理な動きをしないタイプなので、リスク回避がしやすい。大きな落車や怪我を避けられるのは選手としての成長にもつながりますし。実際、2024年の春先に田んぼに突っ込むような落車はありましたが、それも無傷で済みました。
ーー2024年シーズンを振り返って感じたのは?
成績面では世界選手権での男子チームパシュートで4位になったのが最高成績で、それを踏まえて、2024年に自分が思ったのは原点に帰るということです。つまり、世界と戦うには、自分の足りないところをゼロから見直していかなければならない。与えられたメニューをただこなすだけじゃなく、もっと考えて、練習の質を高めていかないといけない年だったと強く思います。
ーー2025年から勤めるチームキャプテン、どう受け止めている?
チームとしては3代目のキャプテンになります。正直、キャプテンらしさって何だろう、と最初は悩みました。でも、あまり「キャプテンっぽくしよう」と意識しすぎると空回りするタイプなので、今までどおり自分にできることを全力でやりつつ、下の選手たちのフォローをしていければいいかなと。若い選手が増えてチームがガラッと若返るので、僕らが学んできたことを丁寧に伝えて、チームが若返ったからといって「ブリヂストンが弱くなった」なんて言わせないよう、出場するレース全てに、責任と覚悟を持って走り勝ちに行きたいと思います。
ーーチームキャプテンとして、どうチームに貢献したい?
チームを率いるというのは、レースで勝つことだけじゃなく、若い選手に「チャレンジしていいんだよ」と背中を押すことも大きな役割です。僕自身も先輩たちから多くを学ばせてもらったので、それを次の世代へ引き継ぎたい。若手が思い切り挑戦できる空気を作っていきたいですね。
ーー自転車以外に好きなことは?
最近はドライブが楽しいですね。練習がオフの日があると、家でじっとしているよりもクルマで出かけたくなります。伊豆や富士山の周辺など、風景のいい場所はけっこうありますしね。最近は、自転車でも走った十国峠あたりの展望台が良かったです。夕日や夕焼けも綺麗で、自分はこんな街に住んでいたんだ、という気持ちになったりします。自転車とは違うスピード感で景色を見ると、また違った発見があって面白いですね。
ーー2025年に向けた展望と目標
2025年シーズンが終わる頃には、世界で戦う準備が整っている選手になりたいです。4年後のオリンピック出場が最大の目標。そのために2025年はチームパシュートで世界選手権に再出場し、今度は自分が3回走ってメダルを獲ることが今年一番の目標です。チームキャプテンとしての責任を果たしながら、強い覚悟を持って次のステージへ挑み続けます。
最新記事
イベント