【選手紹介2025】兒島直樹 プロフィール
兒島直樹
コジマ・ナオキ/Naoki KOJIMA
2000年11月1日生・福岡県出身
競技/種目:トラック/ロード
主な戦績
・2024UCIネーションズカップ第2戦 男子オムニアム 3位
・2024UCIトラック世界選手権 男子ポイントレース 9位
秘めた闘志はレースで見せる、その温厚な性格と熱い走りのギャップに注目
兒島直樹は、2024年のネーションズカップ・男子オムニアムで3位を獲得し、ロードレースのJプロツアーでも勝利を挙げています。その中でも大きな目標としているのがポイントレース。長い距離を走る中での巧みな戦略と、ポイント周回で繰り返すスプリントの能力が必要とされるこの種目で、兒島はアジアチャンピオンを連覇し、2年連続で挑んだ世界選手権では9位を獲得しています。
大きな目標としてきたパリ2024オリンピックの出場はあと一歩で叶いませんでしたが、照準はロス2028オリンピックにシフトしました。
ーー自転車競技に関わったきっかけは?
ママチャリで自分は速いと思っていて、勝負してもほとんど負けなかったんです。そんな気持ちがある中でテレビでロードレースを見たときに、『かっこいいな』と思ったんです。ちょうどその頃、ご知人の紹介で、競輪をやられた方を紹介していただいて。それまでは野球をしていたんですけど、ちょうど野球が終わったタイミングで土日だけ競輪場に遊びに行かせてもらって、バンクを走ったらすごく楽しくて。そこから(自転車の強豪校である)祐誠高等学校を紹介してもらって、進学したという形です。
ーーーバンクを走って楽しかった経験が、すべての始まりに?
そうだと思います。固定ギアなのでペダルを止められないというのも新鮮でしたし、ずっとママチャリにしか乗っていなかったので、スピードが全然違いました。トラックバイクは踏めば踏むほど進む、推進力に変わる感じがすごい楽しくて。バンクの傾斜を使って上のほうまで上がるのも最初は怖かったんですけど、新鮮で。あれが本当に楽しかったというのを覚えていますね。
ーー2024年シーズンを振り返るとどういう印象に?
世界レベルであるネーションズカップの個人種目でメダルを獲ったのは初めてだったので、本当に嬉しかったです。ただ、ポイントレースをもう少しうまくまとめられれば銀メダル以上も狙えたと思うので、その点は悔しい気持ちもあります。一番の目標だったパリ2024オリンピックには出られなかったんですが、その後の世界選手権に向けては自分の中でしっかり仕上げられたかな、と思っています。ですが改めて世界のレベルは本当に高いと感じましたし、これじゃ足りない、もっと強くなりたいと思わせてくれる一年でした。
ーー選手としての自分はどんな走りのどんなタイプの選手?
レース全体を見ながら、行けるところでは勢いよく飛び出していく、虎視眈々とチャンスを狙うスタイルなのかなと思います。
ーー自分の強みを見せられる得意な場面、自分が輝く場面というのはどういうところ?
ポイントレースだと、みんなが逃げ合ってラップ合戦になるような展開が好きですね。普段の生活ではあまり出さない、内に秘めたパッションをレースで表現するタイプだと思います。そういう“熱い走り”を見てもらえると嬉しいです。
ーー自転車以外に好きなことは?
今年は本当に自転車一本というか、ずっと自転車だけを突き詰めていたので、精神的に疲れを感じるところがありました。だから最近は、いろんなところに行って観光や旅行をすることにハマりつつあります。新しい景色を見るとすごく新鮮な気持ちになれるので、そういう時間を大事にしてますね。
特に良かったのは、岐阜県に行ったときでした。本当に自然が豊かで、水の綺麗な川があって。昔、家の裏が山だったこともあって、ああ自分はやっぱり自然が好きなんだなって思い出しました。
ーー2025シーズンで、どういったものを身につけていきたい?
自分自身で決めたことをきちんと守れるようになることですね。“このぐらいでいいや”って逃げたりせずに、やる前にこうしようって決めたら最後までちゃんとやりきれるような、そういう自分でありたいです。
ーー2025年はどうチームに貢献できる?
2025シーズンからチームの体制が大きく変わるので、その中で自分は上から2番目の世代になります。今までは下の方でしたが、僕が上の立場になるので、これから入ってくる選手たちの手本になりたいです。トレーニングへの取り組みだったり、レースへのモチベーション。そういったものを次に入ってくる選手たちに見せたいです。
国内トップレベルのチームという存在でもあるので、そういったことも1年目から意識してもらえるように。言葉では伝えられないことを、走りなどで見習ってもらえるようにします。
ーー2025シーズンの目標は?
今まで自分の中で足りていないと感じている、スピードを強化する1年でありたいなと思います。大会の目標であれば、これまで連覇しているアジア選手権、全日本選手権のポイントレースで連覇の記録を続けていくこと。そして世界選手権ポイントレースでの表彰台、メダルを来年こそ獲得するのが目標です。
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