【Jプロツアー】第3回鹿屋・肝付ロードレース / 第3回志布志クリテリウム

課題を残しながらも果敢に挑戦した2日間

2025年2月22,23日、Jプロツアー肝付ロードレース / 志布志クリテリウムが行われた。
チーム最高位は岡本勝哉が肝付ロードレースを19位、志布志クリテリウムで7位をマークしている。

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新体制で挑んだ初のロードレース 各々の長所をうまく噛み合わせたい

レース名称:JBCF第3回 鹿屋・肝付ロードレース
開催日:2025年 2月22日(土)
開催地:鹿児島県肝属郡・鹿児島県立大隅広域公園周辺特設コース
コース長:149.5km=6.5km x 23周
参加選手:岡本勝哉、河野翔輝、三浦一真、木綿崚介、矢萩悠也、山下虎ノ亮
レース詳細:https://jbcfroad.jp/race/16594

前年の同レースからやや周回数が増え、約150kmと国内レースとしては長丁場のロードレースとなる。
本格的なロードレースはシーズン初となり、新体制のメンバーでどんな連携が生まれるのかが期待されたレースとなった。

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スタート後は先行したいチームが仕掛けており、後手を踏まないようにチームブリヂストンサイクリングもこの動きに反応する。
しばらく攻防が続いたが、8周目の登り区間に差し掛かると、6名のグループが先行した。

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そこに三浦が加わったが、惜しくも途中後退。集団に戻り、呼吸を整えた。前方有利な展開をきらい、河野が集団牽引を開始。前方グループの勢いが落ちたことも手伝い、11周目に再び集団は一つになる。

その後も逃げの展開を作りたいチームが多く、集団は不安定な様子。
13周目には30名程度がやや先行する形で飛び出すと、メイン集団から30秒ほどリードした。チームブリヂストンサイクリングからは矢萩がここに加わり、勝機を伺う。

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しばらくラップタイムが落ち着いた状態が続いたが、残り5周で最終盤に向けた勝負の動きが発生。矢萩は惜しくもこの動きに遅れてしまう。
チームとしては再び仕切り直してレースを展開。岡本を軸とし木綿、山下と協力して一つでも上の順位を目指す。

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「登りでアタックが掛かると、自分一人になってしまい、最後はただ耐えるだけになってしまった」と語った岡本。後続のグループで争い、19位でフィニッシュした。

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リザルト 2025年2月22日 第3回 JBCF鹿屋・肝付ロードレース
1 トリビオ ホセ ビセンテ(マトリックスパワータグ) 3:27:32 
2 Lebas Thomas (KINAN Racing Team)+00:01
19 岡本勝哉  (チームブリヂストンサイクリング)+02:30
45 矢萩悠也 (チームブリヂストンサイクリング)+07:30
46  山下虎ノ亮 (チームブリヂストンサイクリング)+07:31
57 木綿崚介 (チームブリヂストンサイクリング)+07:35
 DNF 三浦一真 (チームブリヂストンサイクリング)
 DNF 河野翔輝  (チームブリヂストンサイクリング)


コメント

矢萩
「河野(翔輝)さんが逃げたグループを捕まえてくれた後、また集団で動きがあり、そこにうまく乗ることができました。(先行したグループでの勝負となった場合を想定して)逃げには必ず誰かが入っておかないとまずいので、入れたことはよかったです。
逃げていたグループのスピードはそこまで速くなかったのですが、ずっと攻撃が続いていたので、そこの対応に力を使ってしまいました」

宮﨑監督
「チームとしての走り方ができていなかったです。新しく加入した選手たちは(高校、大学で走っていた為)個人競技として動いていた選手が多く、チームプレーが機能していませんでした。
結果的に、最後勝負に絡んで欲しかった河野がレースを読めているので、自ら力を使ってしまった。悔しいですが、ここでウチのプランが崩れてしまった。
ただ、やはり経験をして次から同じようなミスが出ないように積み上げることが大切なので、これを一つ糧としてチームで頑張っていきたいですね」


チームとしての連携を形にすべく臨んだクリテリウム 岡本が7位

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レース名称:JBCF第3回 志布志クリテリウム
開催日:2025年 2月23日(日)
開催地:志布志しおかぜ公園 右回り
コース長:予選 14.5km=2.9km×5周回
決勝 43.5km=2.9㎞×15周回
参加選手:岡本勝哉、河野翔輝、三浦一真、木綿崚介、矢萩悠也、山下虎ノ亮
レース詳細:https://jbcfroad.jp/race/16593

予選、決勝で行われた志布志クリテリウム。
決勝へは出走人数の80%が進出できる。予選では6名全員が余裕を持ってフィニッシュし、フルメンバーで決勝へ臨んだ。

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決勝は前日のロードレース同様にスプリントを軸に途中訪れるチャンスには積極的に絡んでいく方針でスタートを切った。
コースとなったしおかぜ公園周辺では風が強く吹いており、遮るものも少ない。
その影響もあってか3周目に大きな落車が発生すると、レースは一時中断を余儀なくされた。チームから負傷者は出ておらず、全員でレースの回復を待つことに。

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しばらくすると、残り11周回で再スタートとのアナウンスが入った。
仕切り直されたレースは安全を配慮し、ローリングスタートで再始動。実質約10周回での競争となった。
短期決戦となったため、一瞬も好機を見逃せない。4周目には三浦がアタックすると、その吸収後には矢萩が攻める。

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6周目の周回賞後に仕掛けた河野のリードも集団にダメージを与えた。

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終盤になっても逃げ切りは許されず、集団スプリントでの決着が色濃くなる。チームは岡本を最後尾に隊列を組んで勝負に備えた。

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しかし、最終周回前で集団の密度が上がると隊列が乱れてしまう。なんとか河野が岡本に合流し、風を受けて位置を上げた。
そこから最後の直線を懸命にもがいた岡本は7位でフィニッシュ。苦しい状況で一桁順位は確保した。

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リザルト 2025年 2月23日 第3回JBCF志布志クリテリウム
1 中井唯晶 (シマノレーシング) 1:45:14 
2 石原悠希  (シマノレーシング) +00:01
7 岡本勝哉 (チームブリヂストンサイクリング) +00:04
53 山下虎ノ亮 (チームブリヂストンサイクリング) +00:40
60 三浦一真 (チームブリヂストンサイクリング) +01:04
66 河野翔輝 (チームブリヂストンサイクリング) +01:24
77 矢萩悠也 (チームブリヂストンサイクリング) +02:10
DNF 木綿崚介(チームブリヂストンサイクリング)
※3周目の集団落車により4周完了時レースを中断、14:00に残り11周回で再スタート (全17周を15周に変更)

コメント

河野

jct25_1_BS_43.jpg「今回のメンバーでクリテリウムを走ったのは初めてでした。正直もう少し上手くいくかなと思ってましたが、、。
全てがプラン通りにはいかなかったのですが、隊列を組むところまではよかったと思います。ただ今回は難しいクリテリウムで、風を読んで展開することが重要なレースでした。新加入した選手たちにはこれからも隊列を組む経験をして、どんどん成長してほしいと思います」

宮﨑監督

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「積極的に動けてましたし、よかったと思います。決勝の最後で隊列を組んでスプリントしたかったのですが、まだ経験値が浅く、うまくいきませんでした。ただ、これはだんだんうまくなっていくものですし、今日はチームプレーをするうえでの原則を守って走れていたことが一つ収穫になりました」

3月1日、2日には富士クリテリウムチャンピオンシップが開催され、チームはこちらへの参加を予定している。
チーム拠点である三島市から程近い場所での戦いになるので、是非とも良い報告を持ち帰りたい。

Text :Ryo Kodama
Photo :Satoru Kato 

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